スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

植物図鑑 2016年 有川浩原作

植物のいろいろな花や葉が見れるんだ、と喜んで観たところ、植物のことは何も出て来ません。

草花好きのスッポコの思った通りにはなりませんでした。

岩田剛典(タカノリ)   と高畑充希というよくわからないくみあわせでした。

行き倒れのタカノリが、ミツキのアパートの前で倒れているので、助けてやって、ミツキのアパートに住ませてやる。  まさか、拾い猫でもあるまいに、最初から嫌な胸騒ぎがしてきた。

花の出てこないつまらない作品は、どんどん進んで行き、とうとう別れのときがきた。

肩を落とししょげるミツキの元に植物図鑑の本が郵送されてきた。

それによると、あのタカノリはある有名な華道の家元の御曹司であった。

彼はただの雑草を愛しておりそれらの写真をとって、旅をしてきた。

旅に疲れてミツキの家の前で倒れた、というわけであった。

おかげで元気になり、このたび立派な写真集を出す運びとなった。

そのお披露目パーティーが今日行われると知ったミツキは急いで、パーティー会場に行ってみた。

本当に彼は、家元の御曹司であった。ミツキはその場をそっと立ち去るのだった。

立ち直れず放心した様なミツキは、むりやり元気を出そうとするのだが、どんどん落ち込んでいくのだった。

そんなある日のこと、また家の前にあの男が現われた。

今度は本気でミツキと一緒になると宣言するのだった。

どんどん幸せになって行くミツキに、ほっと安心する観客である。  ほっ!

 

このタカノリはエグザイルだそうだ。よく知りませんでした。エグザイル教というものがあるのかな。

ミツキはまた何故かおばさんの様にしか見えず、計算された様な動きが見ていて耐えられない。

何故あんな場面で、くすっと笑って見せるのか(監督にそうしろと言われてるんよね)全然あっていない。笑っているか、きょとんとしておどろいているかのどちらかだ。

もう少し自然な演技を、自分らしい演技を模索して、クスッと笑わないでもやっていけるようにならないと、今後本人がゆきどまりにはいってしまうだろう。

彼女は優等生、いいこちゃん、複雑な心理の子と見える。窒息状態だ。

 

 

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クリエイター 1985年 ピーター オトゥール主演

ピーター様が出ているよ、というわけでちょうどテレビでやっていたんだ。やったー、と喜んだ。

アラビアのロレンス」も見ていないのに、酷いものだが。

 

可愛らしいメルヘンチックな音楽で始まるクリエイターである。なくなった妻ルーシーのことが忘れられない。ハリー  ウオルパー博士はノーベル賞も受けたすごい科学者なんだけど、ある大学で教えていた。

妻を作り直し実際の人間として現したい、という妄想的な願望に取り憑かれている。

 

主役のピーターは50代前半ぐらいだが、痩せていて、風でヒラヒラ飛びそうだ。

すでに病気だったんだろう。

博士の研究室にはたくさんの弟子の学生たちがいて、わきあいあいと研究している。その中の一人の男子学生が、特に先生に近く接してきていた。

その学生のガールフレンドは、重い脳の病気で死を宣告される運命。

博士は、妻を作るべく、健康な卵子の持ち主を探していた。そこにうってつけの若い女の子のメリが現れる。うむ、これは作家ヘミングウェイの孫のマリエルヘミングウェイである。

ヘミングウェイというなまえをもっていきるのはさぞ重いだろうと思うが、彼女はあっけらかんとした演技で乗り切っている。それも演技だろうが。見るからにエネルギッシュでピーターとは対照的な

体躯の持ち主である。これなら、元気な卵子も取れるわい。と喜んで、研究室に住み込みさせて半同棲的な生活が始まった。

お互い、惹かれ合う様になる年の差同棲である。

さて、妻の亡霊に取り憑かれてウロウロしている博士に対して、若いメリは言う「死んだ人のことに囚われた古臭い人!いいかげんに、現在と未来ををみれば!」

そして、飽き飽きしたからと行って、出て行ってしまう。

妻を作るべくの研究室も、ライバルの博士にこわされてしまい、ノースフィールド大学に左遷されてしまった。

全てを投げ出したように、妻の細胞の入ったビーカーからその培養液を、海に流して、永遠のさよならをした博士であった。

研究は頓挫したのだ。そんな博士の元に若いメリが帰って来たのだった。奥さんと別れたことを知っていたかの様に。

そして、博士の子供がお腹にいた。オメデタだ。

同時に脳の病気で、死に瀕していた女の子も、なんとか意識が戻り回復して行った。

 

ピーターは、なんというか、母性をくすぐる、いたずら少年の様でなんともお茶目でかわいらしいのである。軽くて、口どけのよいクッキーの様な作品かなあ。褒め過ぎは良くないね。

ま、これはラブ、コメディーさ。

 

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断食芸人 映画 2015年 足立正生監督

カフカ原作の「断食芸人」である。すでにたくさんの人が読んだカフカの短編であるが、スッポコは初めて読んだ。短編は だいたいすぐに読めたし、読んだので映画に向かった。原作ではとても内省的な主人公であるのだが、映画でも、そういうところを良く引き出せていたと思う。

 

都会のアーケード街で座り込んで動かない男に対して、写メを撮ったり、いろいろ質問する人、マスコミの人がたくさん押し寄せる様になった。最後には、国の権力で この無防備な男を守ろうという事になり警備の人が付くのであった。

     断食男のところに集まってくる人々は、自分は生きているのが虚しいと悩みを打ち明ける人が多かった。

この飽食時代に彼は何か神秘的、斬新な力で人々をひきつけるのだった。「芸人」とは世間が勝手につけた名前であり、本人は、ただの本人であった。

原作 では 彼は本当の芸人であり、見世物小屋で生きていたのであった。昔はこの芸人は人気があったのだが 今では人気もなく人だかりも無くなってしまい、珍しい動物の檻の近くに置かれて、ほとんど見物人はいなくなるほど落ちぶれてしまっていた。だが映画では 少しも動ずることもなく 変わることなく平静でいるのだった。悟りを開いた尊い人とも言われた。

この人は、津波で何もかも失って、都会に来た人という設定がされているようだ。様だというのは明らかではないからだ。

この平静さこそが、この男の最たる特徴であり 尊ばれる部分であり、また憎まれる部分であった。

最後には、、この不遜な断食男は憎まれて、警備の男に射殺されてしまう。

 

原作では、やはり動物のおりにいれられて、見捨てられたまま時間が経ち 知らない間に死んでいたのだった。藁の中に死体があった。それをポイと葬って、新しい獰猛な動物を入れたのだった。

見物人は喜んで ぞろぞろと並ぶのであった。

 

時代はまったく違っていたのだが 

断食するものの人間性はあまりかわっていない。

カフカは、変わった人間を選んで描き 、平凡で世俗的な我々の境界型人間として描いた。

拒食症 、ダイエットなどの現代に巣食う病魔も、もとは平凡な場所で生まれ育ったものであるだろう。

原作は主人公の内面が、内省的ではあるが、独りよがりであり、外界に合わせてはいるが、ちぐはぐで釣り合っておらず、また、この芸人は、檻から出たら果たして生きて行けるのだろうか、という疑問もわいてくる。

 

 

生きている人間は、常に食べ続けていないと死んでしまう。

こんな困難はない。苦しみであるから、食べずにおられたらと夢想せずにはおれないものだ。

スッポコは他の人より食いしん坊なので、より苦しんでいる。

映画も原作もまとまりのある、良い作品だった。映画が過激であったのは、カフカから受ける印象が、

やはり過激なロックの様であるからである。

このDVD はの左側の白髪のおじいさん、こんな人映画には全然出てこなかったと思うのだが、これも演出なのかなあ。

良かった悪かったと、意見の分かれる映画だそうだが、スッポコは、別に、悪いとは思わなかった。

 

 

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今日もカレー味 きじまりゅうた 2015ねん

家にカレーに凝ってるボクちゃんがいるので、スッポコもカレーに興味が少し出てきた。

カレーって 家でも作るし、一般的だよね。それでも何故か、皆がカレーに凝るんだよなあ。

これは本当に嫌になってしまうんだ。なかなか、納得のいく味というものにたどり着けないもどかしさは辛いものだ。長年困り果てていたのである。

この本であったら、ひょっとして成功するんじゃないの?という気持ちにさせる本である。

やる気が出るのがありがたいわ。

料理本は、写真の出来いかんで売り上げが変わって来る様な気がする。腕の良い写真家を雇った者が勝ちという世界だと私は思う。でも、これはチョットずるいよね。

定食屋さんのごはん

 

定食屋さんのごはん (マイライフシリーズ 711 特集版)

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もうひとつ、りゅうたのママの杵島直美と竜太の共同本で、「定食屋さんのごはん」というのがある。

美味しい定食屋は 何が違うのか。なかなかプロの技は知る事ができないが 真似事でもしたいスッポコの様な人にはこの本もいい。ポークカレーにはリンゴとバナナののマッシュになった物を入れるらしい。

ポテトはマッシュにしてはダメだよ。 むかし「ガッテン」でやってて、その通りにしたら、超マズイカレーができたのだった。

皆さんも気をつけよう。この今をときめく二人は、料理研究家の村上昭子の娘と孫である。

祖母の恩恵が深く今があるのである。でも握り包丁だけはやめて!おばあちゃまが泣きますよ。