話題の「パターソン」とやらの監督だが、あまり聞いたことがなかった。
主人公はジョニー デップだ。
ある街にやってきたが、直ぐにめんどうな事件に巻き込まれ、殺人犯として追われることになる。
何人も殺したとして、賞金稼ぎが追いかけてくる。彼は心臓すれすれに銃の玉をうけていた。死にそうになっているところを運良くあるインディアンに、助けられる。
そのインディアンは、まるでマツコデラックスとそっくりで、大変な似ようだった。彼はなんでも知っていて、デップを連れて、逃げるのだった。
このマツコ似のインデアンは子供の時、白人に捕まり、見世物にされたりイギリスの学校にも通わされていた変わった経歴のインデアンであった。
それ故、英語も喋り本も読めた。学校ではウィリアムブレイクの詩にいたく感動し、ブレイクを敬愛していた。
ところで、デップの名前は なんと「ウィリアムブレイク」といった。
ウィリアムブレイクの詩が大好きなインデアンはとても興味を持ち、彼を助けたのだった。
森の中の旅は続いた。アメリカの雄大な美しい森は神秘的でもあった。
インデアンは不思議な言葉を呟き、森の中を彼を連れて行くのだった。
だがデップは、銃で打たれて腕に傷を負っていた。銃で打たれるのはこれで2度目だ。
この時に、インデアンは、デップの顔にインデアンの模様を顔に描いた。彼はインデアンの仲間となったのか。
インデアンマツコは、いつも言うのだった「バカな白人、愚かな白人、stupid white men」
白人は何も大切なことを知らないのだ。大きな自然の与える恵みのことなど。いつも自分たちの利益のために動き、大局を見失っていると言いたいのではないか、とスッポコは思った。
ブレイクの詩をよんでみた。今まで何度か読んだが、いつもつまらなくて投げ出していたのに。
とても良い詩であった。なぜなら彼の詩には嘘がないからだった。真実を詩にした珍しい詩人である。
川を渡り傷ついたデップが着いたのは、インデアンの村で、そこにはマツコそっくりのインデアンがたくさん住んでいた。そこで、
デップは、船に乗せられて、海に流される。どこにつくのかさえ 何もわからない小舟である。
彼はどこへ流れて行くのか、助かるのか、死んでしまうのか、誰もわからない。
だが、陸にいても、結局殺されてしまうだけである。
デップを見送るインデアン・マツコは、デップが船に乗った後、すぐに、打たれて死んでしまうのだった。
デップは、自分の運命にもはや逆らわず、運を天にいや神に任せるのだった。
だが、彼の顔には、すべての宿命を受け入れたインデアンのような満足げな表情さえ浮かんでいたのだった。
良い映画を見るのは、本当に気持ち良いものだ。