スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

クリーピー偽りの隣人 2016年 黒沢清監督

警察官の西島の家には、家庭的な妻の竹内結子と大きな犬(グレートピレニーズ)との3人家族。

その隣は変なおじさんの香川が住んでいた。

西島は今は大学で、犯罪心理学を教える先生になっていた。

前に、犯人を追いかけて負傷を負い、もう警察を退職していた。

新しく引っ越してきた家で、不気味な隣人の香川に疑問を持つ。それは警察官の感であった。

藤野涼子という女優が出てくるが、これが、蒼井優とよく似ていて、「え?、蒼井優が出てるじゃん」と思った。

藤野の方が初々しくてよい。

東出と一緒に、捜査していたが、東出は香川に殺されてしまう。

続いて妻も注射を打たれ、ヨレヨレになって、香川の家に閉じ込められていた。

妻が香川の家で殺されそうになった。

 

救い出しに行った西島は、香川の味方になってしまった妻に注射されて、倒れてしまう。

車に乗せられて、遠くの街に着くが、そこで香川から銃を奪って、香川を殺す西島。

これで一連の事件が終わった。

 

香川は超極悪人で、西島は善人。こんな単純明快な人間模様は、かえってイラつく元になる。

これは「喜劇ではないか」と、途中で考え出す。

これは困ったぞ。マジ、怖い話にしようとすればするほど、見る方は幼稚園の発表会を見ているような気分になる。

観客をなめているのか。

 

 

最初の犯人はどうなったのか?サイコパス心理学の応用はどうなったのか。

妻の腕に多数の注射の跡があったが、あれは麻薬なのか?

妻は中毒者になってしまったのか?

 

などなど疑問が残る中で、平然と幕を閉じる監督であった。

 

 

クリーピー 偽りの隣人[DVD]

クリーピー 偽りの隣人[DVD]

 

 

 

 

 

マネーボール 2011年 ベネットミラー監督

いや、まてまて、待っててば。この映画なんですか?いくらノンフィクションを映画化したとか言われても、なんだか悲しくなりました〜。

行ったこともない暗〜い変な食堂で、傾いたテーブルに座って、まずい魚料理を食べているみたいな気がしてくる。

そもそもブラピは主役なんですか、と聞きたくなるようなヘマな演技だし、出てくる娘も、歌がうますぎてびっくりだし、きいたことあるような歌だったけど思い出せない、くそ!となるし。

 

 大学で経済学を勉強したデブいお兄さんを雇って、徹底的に選手を分析させる。

そして、良さげな選手を雇い入れて、チームを作った。アスレティックというチーム。このデブいお兄さんの存在感がピットより上であった。彼のインテリジェンスのおかげとピットの勘の良い即断力のおかげで、

まさかだったが、チームはどんどん勝ち進んだ。大変な騒ぎを巻き起こし、ピットは一躍有名なGM(ゼネラルマネジャー)となった。

 

ピットには、辛い過去があった。野球である。彼は大学進学をやめて、野球界に引き抜かれた。

きっとうまくいく、ラーキーボーイになれる、そう説得されたのだ。

 

 

だが、彼の才能は、そのチームでは、全く花咲かず、野球界を去ったのだ。

何もかもが、中途半端な人生。

彼はモヤモヤと、後悔ばかりを引きずっているのだった。

 

これと同じしくじりをすべきではない。そう思う彼。彼は、結婚し、離婚もした。

 

ぱっとしなかった人生のつじつま合わせは出来た。弱小貧乏チームのアスレチックが、優勝をすると言うドリームを巻き起こしたのだから。

そうして有名なレッドソックスから、声が掛かる。

レッドのGMになってほしいと申し込まれたのだ。

そして、いまのチームを去るか否かで激しく迷う彼。

 

過去にも大学か野球かで迷い、誤った選択をした彼である。

それを思い出して、よくよく考えた。

同じ間違いはもうしない。

 

彼はレッドソックスからの申し出を断るほうにきめた。

現在のチームに留まろうと決めたのだった。

彼の判断は、正しかったというべきであろう。

 

フムフム。どうにもつっこみどころのない映画であったなあ。

ま、ベネットミラー監督のカポーティに、期待しようか。

 

マネーボール (字幕版)

マネーボール (字幕版)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スナッチ 2000年 ブラッドピット主演 ガイ リッチー監督

snatchって、いったら、引ったくりのことだよね。

監督はマドンナの旦那だった男だ。そう思えば、この映画も視覚的要素山盛りの八百屋のような映画であった。マドンナのお気に入りになったのも頷ける。

トランスポーターのジェイソンステイサムと、間抜けでトロいトミーという男の二人組が、でかいダイヤモンドを手に入れようとドタバタする。

ジプシーのブラピに会いに行きボクシングをさせたりしている。あまりのドタバタで、意味不明となり、

最後は巡り巡って、ジェイソンらの手に戻ってくるのだが、もう誰のものでもいいわと思えるのだった。

 

ブラピのママはジプシーで、すごいタレ目の中年女だった。こんな女優をどこで探したのかな?

暴力団のボスのアランフォードは、残酷な男だが、とてもカッコ良いアラン様であった。

出色はその二人ぐらいかな。

 

ブラピは、まあいい加減に見える演技はいつもの通りだが、ボクシングで、上半身を脱ぎ、美しい体を見せる。ふむふむ、鍛えていますね。

 

ま、そんなところで、この映画については終わりですかな。

 

 

スナッチ (字幕版)

スナッチ (字幕版)

 

 

 

 

ナチュラル 1984年 バリーレビンソン監督 ロバートレッドフォード主演

題名が良かった。ロバートレッドフォード主演、兼 監督の作品かもと思って、ちょっと引いたが、

監督は、レインマンの人であった。

このレインマンという映画も、ちと困った作品だったし、このナチュラルもなかなか天然というものがあった。

レッドフォードを、舐めるように映し出す長時間の映画である。

左利きの彼のフォームがかっこええわな。

故郷を出てすぐにその才能を恨まれて、殺されそうになり重傷を受け、野球を諦めて16年。35になった彼は、風のように現れて、弱すぎる野球チームをアメリカ一の優勝チームへと導いて行くサクセスストーリー。

野球がうますぎて、恨まれるなんてね。

 

彼の打つ球は、遠くに飛びすぎて、球場の時計や、ライトを壊して行く。野球ボールは、壊れてこなごなになってしまう。

彼が出るとすごいホームランをバカスカ打つので、奇跡を見たようなすごい噂になってゆく。

 

誰もが彼の素性を知りたがった。だがなかなかわからないのだった。彼は田舎のいち青年であった。

彼の持つ天性の野球の才能は、輝くものがあり、有名になるために、都会に出たのだった。

誰も知るわけのない無名の青年であったかし、16年間の空白で、素性は未知であったのだ。

だが彼を待っている一人の女性グレンクロースは、彼を見つけ、息子(実は故郷でレッドフォードの子ヲ身籠っていた)と、彼の試合を見にくるのであった。

だが16年前に受けた銃弾が、胃の中で見つかり、これ以上野球をすれば、出血して死ぬと言われた彼。

それでも最後の試合に出て、ホームランを打つ彼。

本当の英雄とは、男とはこれだ!と言わんばかりの盛り方である。

グレンクロースの貫禄に、男性陣はタジタジである。

 

ナチュラルとは、天性の才能のこと、また、最後は、彼女と息子と3人で、田舎の農場に帰り暮らすこと、この二つがナチュラルなのだ。

 

レッドフォード人気にのっかて、好きな風に作った映画で、この監督が、一番のナチュラル天然とでもいうべきだろう。

 

アンチ レッドフォードのスッポコであるが、エンターテイメントの良い作品もたまにはある。

レッドフォード監督の「クイズショウ」など面白い。「明日に向かって撃て」とかは、意味のない映画だと思うのだが。「普通の人々」にしても普通すぎて何をかいわんや。

 

ナチュラル、この映画では、彼はすでに50歳近い年齢であのスタイルである。

 

 

ナチュラル [DVD]

ナチュラル [DVD]