題名が良かった。ロバートレッドフォード主演、兼 監督の作品かもと思って、ちょっと引いたが、
監督は、レインマンの人であった。
このレインマンという映画も、ちと困った作品だったし、このナチュラルもなかなか天然というものがあった。
レッドフォードを、舐めるように映し出す長時間の映画である。
左利きの彼のフォームがかっこええわな。
故郷を出てすぐにその才能を恨まれて、殺されそうになり重傷を受け、野球を諦めて16年。35になった彼は、風のように現れて、弱すぎる野球チームをアメリカ一の優勝チームへと導いて行くサクセスストーリー。
野球がうますぎて、恨まれるなんてね。
彼の打つ球は、遠くに飛びすぎて、球場の時計や、ライトを壊して行く。野球ボールは、壊れてこなごなになってしまう。
彼が出るとすごいホームランをバカスカ打つので、奇跡を見たようなすごい噂になってゆく。
誰もが彼の素性を知りたがった。だがなかなかわからないのだった。彼は田舎のいち青年であった。
彼の持つ天性の野球の才能は、輝くものがあり、有名になるために、都会に出たのだった。
誰も知るわけのない無名の青年であったかし、16年間の空白で、素性は未知であったのだ。
だが彼を待っている一人の女性グレンクロースは、彼を見つけ、息子(実は故郷でレッドフォードの子ヲ身籠っていた)と、彼の試合を見にくるのであった。
だが16年前に受けた銃弾が、胃の中で見つかり、これ以上野球をすれば、出血して死ぬと言われた彼。
それでも最後の試合に出て、ホームランを打つ彼。
本当の英雄とは、男とはこれだ!と言わんばかりの盛り方である。
グレンクロースの貫禄に、男性陣はタジタジである。
ナチュラルとは、天性の才能のこと、また、最後は、彼女と息子と3人で、田舎の農場に帰り暮らすこと、この二つがナチュラルなのだ。
レッドフォード人気にのっかて、好きな風に作った映画で、この監督が、一番のナチュラル天然とでもいうべきだろう。
アンチ レッドフォードのスッポコであるが、エンターテイメントの良い作品もたまにはある。
レッドフォード監督の「クイズショウ」など面白い。「明日に向かって撃て」とかは、意味のない映画だと思うのだが。「普通の人々」にしても普通すぎて何をかいわんや。
ナチュラル、この映画では、彼はすでに50歳近い年齢であのスタイルである。