スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

フクロウの城  1999年  篠田正浩監監督  中井貴一主演、  司馬遼太郎原作

伊賀の忍者の葛籠重蔵(つづらじゅうぞう)は、忍者の中でも名の知れた凄腕の忍者。女クノイチからもモテモテだった。

渋めの中井が演じたのは、まあ、正解だったろう。

その他には、よく知らない俳優や、女優が出ている為、なんともいえない感じである。

師匠には山本学が出て、不気味で、世を忍ぶ姿が良かった。元々忍者らは世を忍ぶ形で生きていて、呼ばれれば、スパイ、暗殺などで活躍していた。山本は中井に、女にうつつを抜かしてばかりじゃあ、忍者としては失格だと叱咤したが、重蔵は素知らぬ顔であった。やりたいようにやる、それがポリシーらしい。

秀吉は朝鮮出兵の間に、淀君のご懐妊、続いて醍醐の花見、高野山での能舞台と、趣味遊びに必死であった。

醍醐の花見は正妻ネネの機嫌取りのためでもあった。

今井宗久などの茶人も活躍する安土桃山時代のことである。世の中は、いまだに、ドロドロと流動的で混沌としていたようだ。

そのうち朝鮮では兵糧が尽き負けが込んできた。秀吉もこの世を去った。

 

この映画は、時代背景もあり、解説自体が困難である。よく勉強していないために、支離滅裂になる予感がする。

 2回みれば、たぶん落ち着いた判断が出来よう。

結局、秀吉の寝所まで行きながら、暗殺を諦めたお人好しの重蔵は、重傷を負い、女の家で手当を受けて一命を取り留める。  重蔵はその女と夫婦のようになるのだった。奥山でひっそりと暮らす二人。

服部半蔵が二人を監視し続けていた。それお秀吉が生きている間のことである。

 

後半で、石川五右衛門という大泥棒が捕まり、その一族が、処刑される。世に言う五右衛門風呂である。

ただ、原作司馬の話では、五右衛門は人違いであり、本人は逃げおおせていたと言う下りである。

そんなことがあるのだろうか、と思ったが、司馬に限って史実に厳しく忠実であり、偽りが無い作家であるため、本当のことやも知れないと、思う時もある。