メルヘンである。でも傑作というわけにはいかない。
少年のお父さんは、時計職人であり、時間があれば不思議なロボットを手に入れてそれの解明に力を注いでいた。パパはヒューゴを可愛がり、ロボットの説明を嬉しそうにヒューゴにするのだった。だがパパは火事の事故で死んでしまい、孤児になってしまう。駅の時計の内部でゼンマイを調節する親戚のおじさんと暮らすことになる。
駅にはいろいろな人がいて、しがないオモチャ売りの爺さんがいて、この人が、軸になっている人物だ。この人は若い時、映画に魅せられて映画を作って大儲けをしたのだが、戦争の波に洗われて、すべてを失ってしまったのであった。彼は機械作りも好きで、色々な仕掛けのオモチャや、人形(ロボット)まで作っていた。
自分が作ったロボットはもうこの世にはないと思っていたのだが、巡り巡ってヒューゴーのパパが持っていて、その複雑な仕組みを解明しようとしていた。それで、死んでからは、ヒューゴーが大切に持っていた。これはパパの形見のようなものであったから。
すっかり落ちぶれたこの映画監督を、ロボットを持ったヒューゴーが救うのである。ロボットは昔、このおっさんがつくった夢のロボットであったのだ。そのロボットで、かつての男の誇りを蘇らせるというものだった。映画好きのマニア達が、彼の昔の映画作品を一挙に発表するというイベントまでもよおされたのだった。大喜びのおっさんとヒューゴ達であった。
ボーと見てたら、いつのまにか終わっていた。ヒューゴに関わりのあるいろいろな人がみんな幸せになっていた。ハッピーエンドであったらしい。特に駅の警察の男は足が悪く義足であったが、性格も規則づくめの男であった。そんな彼も駅の花の売店の娘とむすばれてしあわせになる。
おもちゃ屋のジジイのむすめと駅の花屋の娘の髪型、髪の色がソックリで、へんなのって感じになった。
スコセッシ監督は、タクシードライバーやレイジングブルなどの作品がある。ローリングストーンズのシャイナライトもある。だがどれを見ても面白いものではないし、見るものの心を掴むこともないのである。タクシーがオモロイですか?レイジングが楽しいですか?シャイナライトも、中途半端で全然ストーンズの取材ができてまへんがな。
高校生の映画でもあるまいし。
スコセッシは、自分に合わない職業を選択したのかもしれない。そしていろいろな人を苦しめたとおもわれる。 合掌。
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