これは本当に怖いお話で、体調が悪くなり、途中で切ったが、次の日また続きを見たというキワモノであった。
なぜ体調が悪くなり寒気がしたのかは、はっきりとはしないが、きっと主演女優の、ミンナハープキュラのせいだろう。
それと、アルミラティアという女性の伝記であったというせいであろう。
アルミはフィンランドの女性社長である。実業家と言うのか。
アメリカにも進出し、最後は、フィンランドに「マリメッコ村」を作ろうという構想まで考えていた。
フィンランドで、洋服の生地を作り、世界中に売り出した豪腕社長である。
その名前は 「マリメッコ」ブランドであり、誰でも一度は見たことのある模様の製品である。
会社は彼女の努力と才能で、なんとか成功したが、その裏で、彼女は耐えられないほどの孤独と困難と戦っていた。
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子供の頃から彼女は「美こそすべて」という気持ちが強かった。
彼女には独特の哲学があり、直感があり何時もそれに従って前進していった。
フィンランドの古き良き時代の物や人間中心の考え方を決して捨てなかった。
社員とは家族以上の付き合いでもあった。
時代はオートメ化になりつつあったのだが、彼女には何か手作り的なノウハウがあり、機械や、金に流されたデザインはしなかったのだ。
彼女はフィンランドに大きく貢献したとして大統領に表彰され、彼女の自慢の別荘に大統領を招いてパーティーを開いたのだった。人懐っこくて、正直で、芸術的でもある彼女の生き様は、なんだろうとおもえる。「フィンランドとしての考え方を商売にすると成功する」と、見抜いた彼女。
フィンランドは今でも人気の国である。北欧の神秘が人を惹きつけるのだろうか。
「厳しい気候と厳しい困難、これがない人生は、退屈でつまらない」と、まで豪語した彼女であった。
だが、企画を練り、実現させていくそのファイトは、段々と彼女を疲弊させていった。
一人で体を張ってやって行く仕事は大量のアドレナリンが必要であり、そうするとやはり、
人間の体は病気になる。彼女は酒が離せなくなり、糖尿病にもなり、60代後半で、この世を去った。
まさにファブリックの女王として天然に自由奔放に動いた女性であった。
自由、愛、直感、劇的な人生などなど逸話はいくらでも出てくる。
ドンネル監督は彼の恐ろしい能力で、この映画をつくった。
まるで、アルミラティアに操られた様に。
この映画、マジ、サイコだわ。 チャンチャン。