スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

ダンシングヒーロー 1992年

社交ダンスの大会に向けて、ダンス教室では、練習が繰り広げられていた。その中のエースは優勝候補の若い男であった。両親も彼に期待していた。必ず優勝してほしい、優勝させたい。させるんだ。といった意気込みのママであった。ママは、過去、優勝寸前までいったダンスの名人であった。ダンスの先生をしている。

パパは、なんかのろまな男でダンス教室の雑用係。

過去においてスーパースーターだったペアーたちも今はアルコール中毒で立っているのがやっとのような人になっていたりで、混乱していた。

まあ、社交ダンスというのは、特殊な世界なのであろう。特殊な衣装、特殊な動きのダンスにも

色々約束事があるようにみえるが。だからこそ、ハマるとおもしろいのだろう。

若者は、社交ダンスのフロワーで、突然現代的なダンスを始める。皆が唖然とするなかアクロバティックなダンスでブーイングをうける。これは規則違反か、始まって以来の事故であったか。

そんな中で、パンパシフィックの大会に向かって新しいペアを組むことになる。

若者は、一番目立たない女を選ぶ。彼女は、実はフラメンコの血を引く家の娘であった。

相手がちょっと悪かった。しかし彼は彼女の家で本物のフラメンコを習い感激に浸り、大会で、これを踊ろうと心に決めた。しかし、これは社交ダンスだろうか。フラメンコの大会ではないのに。

スッポコにはここが、どうしても納得が行かずに、困ってしまうところである。

この映画はなぜこんな風になっていくんだろう。監督は、何が言いたかったのか。すっぽこにはわからない。

突然、変な踊りをやり出すのは、この若者のに始まったことではない。じつは彼のパパもおなじ誤ちをを過去にしていたのである。パパはすごい踊り手だったのに、突然誰も見たことのない様なステップをやっていまい、ペアーを解かれて、この世界から追い出されたという過去があった。

パパはすっかり失望して世捨て人のようになったのである。本当はすごい才能のある人だったのに。

コレが元になって、息子には、正当な踊りで、優勝してほしいというのがママの願いであった。

決してパパのようにはなって欲しくない。パパの轍を息子が踏んではいけない。ママは強くそう思っていたのだが。

大会の当日、息子は例のフラメンコ娘と組んで、フラメンコをおどりだした。

これはまずい!会場は緊迫した空気に包まれ、騒然となった。

しかし息子は、失格となっても踊り続けた。

会場も総立ちであった。フラメンコおそるべし!っていうか、別にフラメンコが嫌いなわけではないのですが、どちらかと言えば好きな方ですが、

ただどうにも釈然としないのですよ。

何とかしてくださいよ!

 

 

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ミスター ノーボディ 1973年 マカロニウェスタン

主演はテレンス ヒルというとても元気の良い若い男だが、副主演を老練なヘンリーフォンダが取っているため、どうしても、ヘンリーばかり見てしまうことになる。ヘンリーは68歳で、そろそろ老境に入る準備の時期であるが、それを利用しての演出になっている。なにをやっても、ヘンリーはヘンリーだ。なにか彼の為の特別席が、いつも準備されているような扱いだ。

それに対して、テレンスはナイナイ尽くしの風来坊であり、体を張っての役作りであった。

均整のとれた若い肉体を持ち、厚い胸板に、筋肉のついた足が魅力である。青い眼をして、フォンダを見つめるが、フォンダの目の方がもっと青かった。残念!

キャラとしては、爽やかだが、このテレンスのようなキャラの人間に会ったことがある。

やはり風来坊というものは、渡世があって 嘘もつかなきゃ生きて行けないのだろう。お調子こいた発言がとても多いのが特徴である。それが悪いわけではないが、私には、こんな旅から旅の生活など到底無理である。そういう役を、テレンスはものすごく頑張って演じたのだが、それでもなお、フォンダに食われてしまっているのが気の毒である。いや、大先輩にみずからへりくだっった。

音楽はモリコーネで、映画「ウェスタン」で使った音楽と同じ手法である。

また150人いるという盗賊団ワイルドパンチが、どこからともなく出てくる不思議な映画であった。

弟がワイルドパンチが出るとなぜか、ゲラゲラ笑うので、不謹慎であった。

彼らの存在意味がまるっきり不明なので、弱ってしまった。

あっ、金塊を手に入れようとしていたんだね。でも、結局は、金塊はテレンスボクちゃんとフォンダのものになっていくので。でもあの沢山の馬と人を調達するのに大変な苦労がありそうだ。

それをフォンダは、たった一人で、やっつけてしまうのである。やはり伝説のガンマンであった。

それに憧れるテレンスボクちゃん。

でもなぜ、フォンダのような味が出ないのか、フォンダの洗練された身の動きと表情は、見るものを引きつける。あのドングリ目と、チジレ髪と歯が少し出た口もとのどこが良いのやら!

しかし、スッポコは大フアンなんです。恥ずかしいことにね。

最後のマカロニウェスタンといわれるこの映画は、実はずっと昔にテレビで見た記憶がある。

友だちの家のテレビで日曜日の午後の映画でした。友だちは、私よりずっとませていて、いつも、テレビで映画を見ていたものです。マセマセでしたね。

からくり部屋のシーンで思い出したのです。あの頃は フォンダについて、何一つ知らない頃でした。

 

 

 

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この映画は良く見ていないと、分からなくなるので、結局2度見して、確認したが、早撃ちの映画なのでか見落とした部分がちょこちょこできてしまうのだ。うかつに、お茶を入れたりしている暇もないという訳だ。

余談になるが、ノーボディというのは勇者オディセウスのことで、お前は誰だと聞かれて、ノーボディ

と答える。敵が探しに来て、誰かこちらに来たかときいたとき、見張りは「ノーボディ」とこたえてしまう。と弟から聞いた話ですが。

1968年版 キャンディ

1968年版のキャンディは、いわゆるおバカキャラの女の子がいろんな冒険をするのだが、昔からおバカと言うのが既に存在していたのだ。今に始まった事ではないんです。

元はと言えば仏のボルテールの「カンディード」 と言うお話がもとになっているらしい。

カンディードも、男ながらいいとこのお坊ちゃんで、馬鹿キャラである。疑うことを知らず、色気もたっぷりで、旅に出るのだった。

キャンディはうら若き大学生で、ある日マクフィスト教授の詩の講義を聴く。みんなマクフィスト教授に夢中である。何故なら、カッチョいい中年で、熱烈な詩を朗読するからだ。世界を放浪した話もあって、若者はそれに騙される。この役は、45歳のチャールスへストンがやっていて、そのわざとらしい芝居掛かった演技が笑いを誘う。

リンゴスターがおバカな庭師に扮していたが、そのままでお馬鹿なのではと思えて悲しかった。

Dr.クランカイトは外科医で、手術をショウのように公開して見せるダメな医者であった。ただ、プライドの塊でできている医者というものを皮肉っているので、ザマアミロという気もする。これはジェームズコバーンがやっていて、何かハマりすぎで、違和感を感じた。だいたいコバーンというやつは、昔から好かなんだ。

ゴッドファーザーのドンのマーロンブランドは、トラックで旅をする宗教のグルで、ホーリーな生活をトラックの中でのみ行っているおかしな男である。ブランドはこのとき44歳である。まだやせている。いつから巨体へとなっていったのか。神聖な宗教の名の下ににキャンディとやりたい放題である。

 キャンディは次々といろんな男に会うのだった。シャルルアズナブールは、フランス出身で、英語が苦手なのか、英語はほぼしゃべらない。ピアノも弾かない。彼はノートル・ダムの背むし男の写しで、

だが、大泥棒の親分であった。

なんとか軍曹はキャンディと無理やり仲良くなったが、一度だけ君の裸が見たい。男のたっての願いだ。と自分中心の問題男で、こんな男ほんと いるいると

手を打って笑えた。でもなんか哀愁漂って仕方がない男であった。

最後は怪我をしたパパの蘇りの砂漠の行者と仲良くなって、気が付いたらパパだったのでびっくり。

そんな下りで、めでたしめでたしで、おわりの歌が始まる。「彼女は宇宙の宝、自分の全てを与えて人を幸せにする。そんな彼女はほんとうに存在しているのか、否か」といった歌であったような。

コレはコレはというわけで、スッポコも大いに励まされ、弟と草刈りに出かけ夕方まで働いたのだった。

 

キャンディ、ありがとう。

そして、ボルテール兄さん、ありがとね。おかげで、畑、綺麗になりまして。

 

 

 

 

寛容論 (中公文庫)

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カンディード (光文社古典新訳文庫)

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キャンディ 2006年版

オーストラリア映画。  

とにかくなんでもない映画である。何も無いよ、期待したって。

ダンというヘロイン中毒の若者とキャンディというかわいい女が好き合っていて、結婚して、

子供ができるんだが、二人とも中毒で、赤ちゃんは、中途半端に生まれて死んでしまう。二人は泣くが、二人とも麻薬中毒であるのに、無理であろう。子供だってマトモに育てられないよ。ほんと。

二人は必死で、薬から逃れようとするのだが、なかなかうまくいかない。麻薬中毒の怖さが描かれている。オーストラリアでも、すごいんだろう。困った事だね。

今までも、薬を買うお金欲しさに銀行で詐欺をしたり、キャンディは売春で汚いおやじと寝たりして

お金を稼いできた。めちゃくちゃな生活、アヘン窟のような無意味な気だるさが漂う中、キャンディは

厳しいは母親からぬけだすことに成功したと、思い込んでいたのだった。キャンディはマトモな中流家庭で育ち世間知らずであった。

何よりも美しく、姿がよく、愛される女であった。

だが、スッポコが見たところでは、スゴイ上玉というわけでもない。これくらいの女は、いっぱいいるよ。でも多分、監督とかの撮り方が良くなかったんでしょうね。もっと、彼女を歩かせたり、生き生きと動かしてスタイルの良さをアピールしたり、金髪の髪がなびく様を撮せばよかったかも。

まあ、これは素人考えであるので、まず脚本がグスグスなせいだろうか。

お部屋での撮影が、うざくて暑苦しくていやだった。またはプールでの撮影も多く、魚の様に、水の中で戯れる二人がどうでもよいとみえてしまう。まあ、オーストラリアは水が貴重でしょうからね。

オーストラリアのフリーセックスの権化のような映画かと思いきや、中途半端に真面目で、中途半端に、ウザい関係を続けている夫婦、もしくは恋人のことを描いた映画か。ヘロイン、麻薬の怖さも盛り込んでいていかに麻薬が人生を破滅させて行くかが分かって、教訓にはなるだろう。

二人は結局別れて、麻薬からも縁を着るべく個人個人で生きて行くという事であったが、麻薬がこんな事で、簡単に切れればよいが、骨まで食い尽くすのがそいつの正体であるので、怖いものである。

昔、テレビのドキュメントだったがある良い家のお坊ちゃんが、麻薬中毒になり、親のお金をドンドン使っていく本当ドキュメントだった。何百ドル単位でお金を掠め取り、気づいた時はお金がなくなっていた!  警察に頼んで、ヤクの売人がお坊ちゃんに接触するところを捕まえるという筋であった。

真っ暗な公園の一角で売人を待つお坊ちゃん、待機する親と警察。木々の黒い、真っ黒い影が、揺れている。この映像は今でも忘れられません。

結局、更生施設にお坊ちゃんは送られていきましたが、ひとかどの地位を持った両親のの不安げな顔は気の毒でした。

 

問題は、1968年版のキャンディである。マーロンブランド、リンゴスター、リチャードバートン、コバーンなどのオールスターが、出るらしい。こりゃ、凄いわ!

 

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