スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

神々の運定めより おおかみのおんがえし

ある日柴を取りに山へ入ったある男。狼が苦しんでいるのを見た。狼の口にトゲが刺さっていた。

男は、口に手を入れて、噛まれぬように、しながらトゲを取ってやった。

そして次の日、朝起きて玄関を開けて見ると、鹿が一匹ドーンと置いてあったそうだ。

これは狼の恩返しではないかと男は思い、村人も、そうだと思ったそうな。

これは、本当にあった事だそうだ。

語り部形式で編集された本で、地域と本名とが載せてある。本物っぽい話である。

だが、本当かどうかが主題なのではない。キツネに騙されたとか、そんなこと。

昔の集落の在り方、生活などが、活き活きと見えてくる。その風景が美しく、懐かしい気持ちになる。

小さな村では、皆が顔見知りで、噂はすぐに伝わっていく。

鹿のことも 村中の人があっという間に知ったことであろう。鹿を持っていったものが、

無いことも、すぐにわかるのだ。集合体として生きる、逞しい村人たち。

それが民話の楽しさだ。