スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

シャイロックの子供達 阿部貞雄他

シャイロックは意地悪な守銭奴の商人です。シェークスピア作の裁判物語。題名がよくできていたと思う。

東京の銀行で、何かしら煙たい事件が起こっている。巻き込まれたものたちは、皆何億という金を騙して手に入れようとしていた。黒幕は誰だと、阿部貞男や、上戸綾らが計画を練り暴いてゆく。

銀行という大きな隠れ蓑の中で、まことしとやかな顔をして、エグい犯罪まがいの手口で大金を動かす犯人たち。その犯罪は、いずれ明るみに顔を出すことになるのだった。

 

 

 

いのちの朝  宇野重吉 主演

画家の宇野重吉は、芸術一徹の頑固な画家であった。そういうわけで、金になる絵を描かないので、いつも貧乏であった。彼には家族がいて、妻と娘が二人、彼女らは常に、宇野に寄り添い、彼の芸術のために協力を惜しまなかった。娘は会社で働き、家計を助けていた。

こんな頑固一徹の彼にもかつては弟子がいたのだが、一方的に破門してしまった。コレも彼の潔癖さゆえであったのだろう。

宇野が絵筆を握り画家の役をやるというのは、勿論誰も大賛成だったのだろう。何故なら彼以外には考えられないという理由で。

うまくやってのける彼に、ふむふむと相槌を打ちながら見ていると、いつの間にか、娘の絵が出来ていた。

朝の光を仰ぐ若い娘は彼の久々の人物画であった。展覧会用にと大きなサイズのキャンバスであった。

いつもジャガイモや、風景ばかり書いて来た彼にとって、一念発起の大作であった。

ところが丁度この時、彼の弟子であった者の絵画がイタリアで認められ、賞を取ったのだった。

宇野は弟子へのわだかまりなのか、怒り狂って、完成間近のキャンバスを切り裂いてしまう。賞など無意味だ!

実は、娘は、この弟子のことが好きだったので、その事も許せないというわけだったのか。

悲しむ娘や家族であった。何故なら、家族は並々ならぬ協力を彼にしてきたのであったから。

しかし友人の尽力もあって紆余曲折を辿って、宇野も、遂に、個展を開くまでになった。

個展では、彼の絵は大きく反響を呼び、売れていった。一番の大作のいのちの朝の肖像画も高額でで売れた。生きている間に報われて、彼は幸せな画家であった。

 

 

 

蛇の赤ちゃん  

春になって蛇が出始めるが、今年は運よく?まだ見ていない。なぜあんなにキモいのか分からないが、何かよからぬものを連想させる生き物なので、皆から嫌われるのだろう。子供の頃は田舎では蛇があちこちにいて特別なものでもなかった。鶏小屋の卵をねらって侵入してくる蛇は特別悪い奴とも思えず、普通に庭にいる生き物の一人だった。大人たちはベビのことを悪く言っていたけど。

赤ちゃんはやはり秋の初めごろに生まれるのか、小さくて細い幅1センチに満たぬ幼体のヘビをたびたび見つけた。というのはあちこちで蛇の死骸を見たからだ。車で潰されたり、頭を食いちぎられて生き絶えた子供のヘビを道端の石垣の下で数度見た。

 

見に行くと、やはり小さなヘビの赤ちゃんだ。コレは蝮の模様をしているが青大将ではないかと思った。青大将の幼体はマムシにそっくりだと聞いたこともある。木の棒で突っついてみたが、どう見ても蝮の模様が出ている。しかしコレは蝮ではないと直感した。何故だろう。蝮はノコノコと出てくるような間抜けな行動はしないだろう。彼等はとても陰険で猛毒まで持っている。そんなことを考えて死んで干からびた蛇の子供を見ていると、草むらの中から、茶色っぽくて緑っぽいヘビが来て赤ちゃんの方へ近づいてきた。おそらくいなくなった我が子を心配して、親ヘビが探しに来たのではないだろうか。数秒間とどまっていたが私に気がついて逃げてしまった。

でもあの蛇はお母さん蛇で、きっと子どもを探しに来ていたんだと思った。だが、子供はもう死んでいたのだし、かわいそうな事をしたと思った。

ヘビも子供のことを心配するのだ。

 

 

猫の恩返し  

 少し抜けている女の子のハルは、ドジをしてばかりであった。そんなあるひに、猫の世界に迷い込むというおかしいことになる。お城の猫の王子様に結婚を迫られるのだったーこの世界で姫としてイージーに生きるのも良いかな、とついつい流されそうになるハル。すると猫の耳と、猫の手が生えてきた。やばいゾ!人間に帰れなくなる危険が迫っていた。かっこいいバロン男爵と仲間に助けられて、城から脱出するハルさん。

 

猫たちの軽快な足取りや、動きには他のアニメにはない楽しい作りが盛られているように思う。

主人公のハルもよくできている。

ただ何か有るのか不透明な戦略の見え隠れする気がするのはなぜなのか。なぜ?すっきりしないアニメだ。