田中監督、こういう人ね。なるほどね。すごい映画だ。
たださっきまで、他の人の感想を読んでめっちゃ面白くてゲラ笑いしていたのだ。
完璧を期そうとしている監督がギャグになってしまうこともあり得るのだ。
16世紀の中頃のこと、織田信長に仕えた宮大工の岡部又右衛門という番匠(棟梁)がいた。
この人、名古屋の熱田神宮まで作った凄腕の大工だった。
安土城は滋賀県にあって琵琶湖を臨む大城である。これを作ったのが又右衛門である。
たくさんの大工の匠をたづさえて取り掛かった安土城であったが、五層7階とあって、無理難題ばかり。
見たこともない大きさの親柱を探しに木曽の地方に行った。きっと神のような檜があるにちがいない、と思ったのだ。
それは、伊勢神宮の遷宮に使うご神木であったが、切って又右衛門に授けた。
巨大な親柱は何百人もの人たちが、綱を引いて、掛け声と共に柱を上げていった。これじゃあCGだ。
蛇石いう蛇の文様の石は巨大で山神の石あったが、信長の命よってこの石を運んだ。が、昔からこの大石を動かすと、不吉ことが起こると言われていた。
とうとう、たくさんの人が石の下敷きになり死んでしまった。
大嵐が来て、多分台風だと思うが、七階の天守閣が潰れる事を悟った又右衛門は、皆を呼んで、縄をかけ人力によって、柱と城の屋根などの重さをみんな乗せて引っ張らせた。
親柱を四寸切るためにだった。
これが最後の大仕事であった。
苦心と知恵と勇気でもって大きな安土城は完成を見た。
しかしこの城は焼けてしまって、今はもう石垣しかないのだった。
日本で初めての超高層の城であったのだが。
信長は天中殺とでもいうような人生の犠牲になった。
田中光敏の作品は上手にサビまで持って行き、ぐっと心を掴むので面白い。
だが、こればっかやってると、いずれは飽きられてしまうと思った。
なんとか工夫して、変わったものも作ってみると良いと思う。金髪ものとか。
また、田中光敏という名前はやめて欲しい。重苦しく、平凡の極みなので、良くない。雅号でも持つべきだ。横文字で外国名とかも面白いだろう。
Mitutosi-田中にするべきでしょうよ。