スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

レイ RAY 伝記的映画 2004年 ジェイミーフォックス主演

映画というより、レイ  チャールズの伝記的要素の強い映画だ。6歳の頃に目が見えなくなってしまった少年は、泣く泣く

盲学校へ行くことになった。貧しさゆえに、レイには勉強して自立して欲しいと母親は願っていた。

音楽の腕はいつの間にか磨かれて、天性の才能を持った若者に成長する。

都会に出て、少しづつ歌が売れるようになり、下積みの時代を乗り越えて有名なバンドと組んだり、

レコード会社にスカウトされたりと、運が向いてくる。

しかしアメリカを走る回っている間に、ヘロイン中毒になり、隠れて打つようになって、だんだん壊れてくる。それと逆比例して、アメリカ全土、ヨーロッパ遠征と乗り出して行き、世界的なジャズシンガーとなる。

 

妻子もできて、ちゃんとするつもりが、薬の誘惑に負けてしまうレイであった。

妻は、隠し子のことも皆知っていた。そしてあなたが歌を失くすことは、私や子供を失うよりも、酷いことだと言うのだった。歌を、音楽を、失くさぬために、薬を断つ治療を決意する。

それは、大変な苦しみを乗り超える気の遠くなるような治療であった。

気を失うほどの苦痛の中で、彼は耐え抜きようやく更生する。

 

ただ、子供の頃、自分の不注意で、弟を事故で亡くしたことが、心の枷になっていた。

それでも、夢の中で、母と、弟が出て来て、お兄ちゃんは悪くない、と言ってくれたのだった。

 

心が平安になった彼は、復活するのだった。

 

その後は、慈善事業なども広く行った。

 

どの歌もまあ、聞いたことがある、とうなずける曲ばかりで、懐かしかった。

ただ現在はすでに古臭いと感じられるものもあるにはあるが、、まあまあ、そうおしゃらずに。

 

彼ったら、他の人の歌を歌わせても、とても上手いんですよ。

レイ チャールズの魂のこもった歌は、こころをなぐさめてくれる。

彼はこの映画の年2004年に亡くなった。

 

Ray / レイ (字幕版)

Ray / レイ (字幕版)

 

 


 

 

 

 

 

 

 

そして 父になる 2013年 是枝裕和監督

何この無気力な映画、てなわけで、見る気がしなかったものを、父の日に放映したNHKでした。

 

折しも、カンヌでパルムドール賞を受けた是枝監督の作品とあって、改めて見ることにした。

家族のあり方を、監督は問うている。ジンワリとした話だが、監督は強く問うているのだ。

 

対照的な二つの家の子供が、生まれた時に入れ違えられた事件である。

福山雅治の家はエリートでお金持ちの家、リリーフランキーの家は小さな電気屋で、お金持ちではないように見えるのだが。

 

福山は、いい大学を出て、いい会社に勤めて、仕事でほとんど家にいない男であった。子供との触れ合いも少ない生活の中で、子供が、本当の子供ではないことを知らされる。

 

一方電気屋の父親リリーは3人のわんぱくな子を持つ子煩悩の親であった。

家族の暮らし方も全く違っていた。自営業であるので当たり前だが、家族との触れ合いが濃い。

貧富の差をチラつかせながら、どちらの家庭の子が幸せなのかという問いを投げかけている。

なんでもお金で解決しようとする福山であった。果たしてお金で家庭の幸福が買えるのか?!

 

リリーフランキーの家では現代では失われた家族の姿がみえる。

父を中心に立てた一致団結の家族。

風呂は皆が一緒に済ます、飯も一緒にいただきまーすで食べる。貧しい食事もいきあいあいで、

生きるための食事だ。おやすみなさいも、全員一緒に。 

 

 

 

お互いの子供を取り替えて、本当の子供を家に入らせたのだが、今までの環境が邪魔をして、子供らは

面食らって、自由奔放であった電気屋の子はもとの家に逃げ帰ってしまう。

 

 

 

何不自由のない生活、福山のマンションではスカイツリーも見え、

上肉のすき焼きが振舞われたのに。

 

福山は、偽の子供が写した写真を見ていた。そこには、福山の写真がたくさん取られていた。

6才のこの男の子はピアノも下手だし、覇気がない。この偽物の子は性格が自分には全く似ていない。

自分の子なら、もっとしっかりしていて他人に勝つ子であるはずだ。

 

その後、写真を見ていて気づくのだった。妻や、福山の寝た姿などを写す偽の子どもの心はパパやママに対する愛に溢れていたのだった。

写真を見て、すぐに、電気屋に向かう福山であった。

偽物の子ががやはり自分の子なのだ、と気がついたからだ。

 

子供に謝ってあやまって、許しを請い、もう一度、自分の子として一緒に暮らすことを

告げたのだった。

福山は紆余曲折後、父親になったのである。

 

映画では、やはり、リリーフランキーの家族のあり方が、現代では、「もはやあり得ない家庭」であり、それが素晴らしいと、主張しているのである。

わても羨ましい、羨ましすぎるだろう。垂涎の程である。

 

 

そして父になる
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダンケルク 2017年 クリストファー ノーラン監督

フランス北部の海岸沿いにある都市ダンケルクでの戦争映画。

ノーランといえば、インターステラーなどの傑作をつくってきた信頼のブランドだ。

 

この映画は、音楽が良かったと思う。

あとは、まじめに見てなかったので、なにもわからないのだが、音楽だけは聞こえていた。

 

ミスタードーソンというのは、マークライアンスという俳優。

個人の商船を操縦して、イギリス軍の救助にあたった英雄のような庶民である。

船の操縦に長けた、老練で冷静な判断が冴える。

この人は、スピルバーグのブリッジオブスパイで、スパイ役をしていた。

 

あとは、特筆するようなことはなく、厳しい寒さの中で、海に漂いながら敵と戦うという、

とても不快な状態が続くのである。

味方の船が来るのを待つ、長い長い行列を作る兵隊たちの足元も、海の水に浸されている。

いつまでもいつまでも待っている。ここはもうドイツ軍の手に落ちた地域であったのだが。

 

敵に狙われた船は見捨てろという号令が聞こえるが、これは極寒の海に飛び込めという合図であり、どちらにしても助からないのだ。負け戦だからこそ負の連鎖が止まらないのだ。

 

ヨーロッパとイギリスは意外にも近いために、容易にドイツ軍がイギリスに侵入してくる可能性があった。場所はフランスのダンケルク海岸。ここを守らねば、敵はイギリスに上陸してしまい、本当の意味で国がなくなるのだ。なんとしても、阻止せねば。

 

上空では、燃料切れの戦闘機が、浜辺に着陸したのだが、敵兵に囲まれて、捕虜になった。

捕まる前に、飛行機が敵のものにならぬように、爆破してしまう。

着陸できて助かったと思ったのに、ひどいなあ。

 

負け戦であったのだが、負けるが勝ちということもある。

 

 

 

 

 

なんという生き方 what way to go ジェイ リー トンプソン監督 1964年

シャーリーマクレーン 、 ディーンマーティン、ポールニューマン・ディックヴァン ダイク  、ロバートミッッチャム、ジーンケリーまで、ありとあらゆる有名俳優が出演した、コメディーだ。

シャーリーも若い時で、スタイルの良さを誇っている。

皆はじめは、貧乏でホームレスのような男たちだったのが、シャーリーと結婚すると、なぜか億万長者になっていくのである。

そして、簡素な生活を求めるという初心をすっかり忘れて、お金を追いかけて寝る暇もなくなり、

最後はみんな死んでしまうのである。5人ぐらいが皆死んで、大きな遺産が貯まるばかりのシャーリーであった。

行ってみれば羨ましい話である。

ジーンケリー(雨に唄えば)がバーで踊っていたが、人気が出て映画などに引っ張りだこ。

でもこの人の踊り、大丈夫? 嬉しそうに踊ってませんでした。仕事だからでしょうか。

芸人が長生きできないわけですね。

 

結局最初の男と一緒になって農場を買って田舎で暮らすことに。

しかし、その畑で、石油が噴き出した!すんでのところで、またまた億万長者にというところで、

危うく長者にならずに済んだ二人であった。

それを喜び合う二人であった。

コントのような神速なストーリ運びと、ちょっとへんてこりんなシャーリーの顔、有名な俳優陣。

簡単なストーリーが魅力である。