スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

徒然草  吉田兼好  1300年頃

短くて面白い話やためになる話がいっぱい出てくる。笑い転げるようなブラックな話では頭に金具をかぶって面白おかしく踊ってみせていたある若い僧が、調子にのってどんどん金具を深く被りこの金具(今でいう五徳のようなもの)が顔から抜けなくなる。コレは、彼が、もっともっと人々を笑わせてやろうというサービス精神からでたことだった。こういう事は私自身にも起こりそうな気がする。このおどけ者の僧を皆が総出に囲んで医者に連れて行く話である。血が詰まって顔が膨れ上がり、ひどく苦しむ、寺の僧たちが慌てて取り外そうとするがだれにもとることができない。金槌で叩くと、ガンガン響いて苦しむ。余りにも見苦しいので頭から布を被せて医者に連れて行く。もう死に物狂いであった。

医者は、こんな事は初めて見たが、これをはずすためには鼻と耳がも切れても、命が助かるほうが良いと言い出した。皆が力任せに引っ張ると、鼻と耳がもげてしまったが、やっと外れた。

この僧は後々長く苦しんでいたという。この話、本当にありそうなブラックな話である。

 

もう一つはある高貴な生まれで位のとても高い殿様がどうしたことか気がおかしくなられて、短い丈の袴や筒袖を着て田の中で仏像をジャブジャブと洗っておられた。仏像はもう泥だらけであった。通りかかった者がよくよくみると、例のやんごとなき家の位の高いお殿様であったという。 これはどうした事かと、作者が言っているが過去も今もおかしな狐憑きのような話は存在するものだとつくづく思った。

 

生活の中の物事がありとあらゆる事が筆者 兼好の視線で書いてあり、面白く読める。右寄りなのは仕方ないとしても、仏門に入った者たちには結構厳しく苦言を呈しているし、世間の人々にも、興醒めな事はやめろとはっきりとおっしゃっているのも面白い。なんというかコレは嘘であるとか、そういう指摘も多くいかに作者が正確に物事を見極めていくのかということにもおどろく。正しいことを必死で探し出し曲がった事が大嫌いな性格で、本当にあった事というスタンスで書いてある。読者を喜ばすためのエッセイの基本が

この人から始まったのだ。