スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

無題もしくは土間にて

彼は裏口の台所の土間に立っていた.すでに70歳を超えて痩せていた.顔色は緑色がかって薄黒く日に焼けて皮が薄くなっているような印象だった.考えてみれば、この男はピカソの描いたサーカすの男とその家族っと言った人間と同じようだ。ショボイ身体、栄養が不足気味で覇気のない顔つきがなんとも言えないこの世の世知辛さを訴えた作品だが。ピカソの絵では彼が妻子持ちで稼がねばならないことがわかる。

ピカソはこの様な旅芸人らの絵もせっせと描いている。このピカソの絵を見ていたからではない。 そこにただ立っていた初老の男は 物音も立てず、じっと下むき加減に立っていたのだが、薄暗い台所の土間でいったい何をしようとしていたのか。あまりに静かであし、台所にまだ乾物の豆があるかチェックしている様にも見えず。そこには倹しい暮らしの家の人々が日々を渡って行ったことが私にもわかるのだが.その中での不幸、その中での幸せのひととき。なんとか生き延びる様にと祈る人達はどの時代にもいたということになるのか 自分ながら何を書こうとしているのかと笑えてくるが。.そもそもその様な生活の中でも、世の中を凌駕する様な人々が傑出するものだろうか、そこまでは想像のおよびもつかぬことだね。

過去の記憶に突き動かされて、思い出に浸っってでもいるのだろうか.そもそもそもそも彼は今どこで、何をしているのか。とおいこどもの時に見た人物は、時々思い出の中に立ち現れてくるものだ。慰めの為の自分への贈り物かもしれないが。今疲れている自分へそっとエールを送ってくれた彼、アリガトウ……、

f:id:dekochanya:20250416201410j:image  f:id:dekochanya:20250416202434j:image  サーカスでの生活にも慣れたか、妻子も持ってなんとか暮らそうと苦闘するピエロ。  服を着替え中だが、その背中は痩せている。メルヘンチックなピカソ