スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

サンセット大通り    1951年  ビリーワイルダー

白黒の懐かしい映画であるが、トランプ大統領もよく観ていたと聞いたので、改めて再度見てみた。

盛りを過ぎた過去の有名女優と、若い脚本家の話.脚本家は若く貧しく借金とりに追われる様な生活をしていて、偶然に女優の大邸宅に迷い込んでしまう。女優は精神的におかしくなっており、この男に強く依存して彼を屋敷から逃さぬ様に見張っていた。

彼女は既に過去の人であり、現実の世界を避けて過去の栄光に浸る日々であった。

蟻地獄の様に若い男を取り込んで、逃げない様に飼育するのだった。彼女には忠実な執事がいて、彼が何でも捌いてくれるのだった。毎日女優の元に届けられるラブレター、ファンレターも全て執事が製作して出した物だった。

この彼女のあり様は何と言っても狂気に満ちていて、ゾッとする若い脚本家.自由を奪われてこの狂気の女優と付き合わされてくたくたになってゆく。やっとのことで夜中にそっと車で飛び出して、若い仲間のところで息抜きをするのだった。映画出演が決まったと勝手に思い込み、激しいダイエットや、美顔マッサージを熱心に実行する恐ろしいほどの役への執念にドン引きする男。

今では、これくらいのストーリーは、怖いという事にはならないものの、今だに何かにつけて、時々この映画が人々の口にのぼることは事実でもある。いわゆる名作という分類になっているのであろう。