ジャンヌダルクの映画である.この様に幾度か、リニューアルされて映画化されてゆくジャンヌダルクの神話の様なお話。大天使ミカエルと話したという幼い少女は、少数の村の兵たちに守られて、お城に着く。
お城では王様が偽物を王座において、王は家臣らの中に混ざって雑談をしておった。彼女の噂を聞いて、試そうとしたのだ。オルレアン奪還後、さらなる戦いに出たジャンヌは不覚にもイギリス軍に捕えられ捕虜にされてしまう、
裁判では、重々しい大人達の顔や態度そして着ている服の重厚さが凄い。罪人として捉えられていたジャンヌは足枷を嵌められていた。いなか出のジャンヌはズボンとと上着だけ最も簡素な出立ちである。威厳も後ろ盾も何も無いままの姿で立っている。ジャンヌの言葉に誰も耳を疑い、さらに神をも疑った。
「聖ミカエル様がやって来て、フランスのために闘えと告げられた」と述べる.会場の皆が突然ざわつき出す。なぜどうやって聖ミカエルがこんな小娘にそんな事を言うのか、信じられないというものだった。牢屋に繋がれて数日後、彼女は国を操った魔女として火炙りの刑にあい、亡くなった。まだ若く清らかなままであったという。教会などで見たり聞いたりした天使の絵を彼女は夢の様に広げ本当に大天使ミカエルにあった様に、またその声を直接聞いた様な錯覚に陥ったとも言えるのだが、結局は彼女は偽りを述べているのだということに決せられた。それにしても、神はうたがう者を嫌うような気がする。彼女は神や天使との会話の内容については決して人間には漏らすことはなく固く口を結んだままであった。大きな手柄を立てた彼女をそっと村に返してやればそれで良かったのではないか.特に彼女は害のある人間ではないのだから。ただ一介の貧しい田舎娘に神の言葉がきこえるという奇跡がどうにもこうにも許せなかったのだろう。
この大きなあ一人の女性の悲劇は大きな波紋を産んだことであろう。語り継げられているし、やはりどこかしら胸を打つのもたしかだ。