スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

高階秀爾 本の個人的予想 2024年 

タカシナという人が亡くなった。今まで彼の名も知らなかった私だが、新聞に「みうらまさし」さんのコメントが載っていて、読んでみると、なんだかすごい人だとわかってきた。みうらは かつて「ユリイカ」「現代思想」の編集をやって、編集長を経て、文芸評論家として色々本も書いている。.特に現代思想という雑誌は毎月本屋でみるものだったし、ユリイカという言葉も聞いたことはあった。.難しそうだなと10代の私は読んだこともなかったが、コレが高階に傾倒したものであったは今知ったことである。

さてタカシナシュウジは、東大の文学部を出て、フランス政府の招待でフランスに渡り西洋美術を研究する事になった。フランスといえば、ピカソセザンヌ ゴッホ マチス ルソーと次々と集まり 一つの美術史を作った国でもあった。ゴッホについてもゴッホの眼という一冊の本を書いている。帰国後はそれは凄い経歴で、日本も美術部門の総括の様な役職を持つ様になる。美術に対する本を真剣に書いていく。

反対に東洋日本にも興味があり、本も書いている。その鋭く、的確な批評は読者を唸らせた。.

西洋美術の疑問とかがあるならば、そのあなたのぼんやりした疑問は多分、高階がちゃんと引き受けて解決してくれるであろう。日本の古くからの絵画につい ても明確に答えてくれるはずである。

でもそれが我々読者にとって幸せかどうかは分からない。薬も過ぎれば毒となることもある。

しかしモナリザ、最後の晩餐、不解明なセザンヌ またはモンドリアン(この人は別格であるが)もおかしいといえばおかしな絵である。とかの手引きになるだろうことは、期待できそうだ。

コレは全くの新聞の受け売りだが、日本の誇る伊勢神宮という宮は1000年以上の歴史を持つが、世界遺産にならぬのは

それが20年ごとに建て替えられているためである。西欧では古い歴史があるものほど価値が高いのだという。なので、日本の神社の神さまのために清めた新しい神社を作るという考え方、その感覚がが分からない、のだそうだ。教会で結婚式を挙げ、お寺で葬式をし、お宮に初詣などでというごちゃ混ぜの文化はおそらく日本独自のものなのではと言っている(みうら).それゆえグレーを受け入れやすく、激しい宗教戦争などは起こりにくい体質を持つという。

高階はといえば、ピカソという天才画家にも厳しい鞭を入れて、研究分析の手を緩めなかった.それゆえに、ピカソを崇める人々から嫌われたという。

まあ、この様にこよなく美術を愛し、その歴史や意味の解説に勤めた彼であった。そういう信頼できる彼の本はどんなものだろうと想像をしている。 「モナリザ、最後の晩餐 受胎告知」など重厚な歴史を持った作品の解説を読み、個人的にも納得したいものである。