モーガンという人工的に造られた少女。コイツが、可愛い顔をしていながら、暴走してしまうこわい話だった。
昔かある人造人間は感情を持つことができるかというような問題を掲げながら、結局、遂には、優しく世話をして来た施設の人々を
ぶっ殺してゆく話だ。彼等が「ともだち」か否か、モーガンは悩んでいた。自分を生み出してくれた女博士をマミーと呼んでいた。
ある日、一番密接に接していた施設員をガンガンにやっつけて暴れたーそれ以来、キケン案件として閉じ込められる。
だが、堅牢な施設に閉じ込められてからは、外出も禁じられ、箱のような部屋で、モーガンは鬱屈していった。
人間にはなりきれないプロトタイプのモーガンであった。綺麗で理知的な顔つきがすてきである。知性や知識はパソコン並みだが、やはり人間としての人格が大きく欠落していたのだ。
調査にやって来たリーという女性がいた。彼女の目の前で、次々と施設の人々が死んでいった。皆ぼきぼきと枯れ木のようにやられていった。
リーは小柄だが、胸のちょっと大きい美しい女だった。モーガンを追い詰めたが、腹に鋭い木の枝が刺さってしまう。
しかし最後に勝利したのは、調査員リーであった。モーガンは死んだ。ついでに他の施設員らも、全員リーが殺していった。
プロトタイプとは、試作品とか言う意味らしい。人間になると言うことは時期尚早であったらしい。
モーガンの実験は無かったことにされたのだった。文句は言うまい、寒い冬の時間についつい楽しんで観たのだから。