スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

HS Pとひきこもり   高田明和 著    2021年  

hspとはhyper sensitive  personのことだという。とても繊細で過敏な人である。この性質のためにその人は人付き合いにおいて非常につまずきやすい。過敏なのでナンデンカンデン彼の心に入って来る。彼は混乱するだろう。

そんなふうで、引きこもりになった人は、家だけがこの世の居場所である。であるから、彼を十分に休ませてあげよう。彼は一人ぼっちになって休み、傷を癒し元気になろうとしているのである。家から放り出されたら、もう、お終いですよ。

現代は、効率性、生産性、スピードとかが優先れている世の中だ。 役に立たぬ事、能率の悪いことは世間からはきりすてられてゆく。

高名な医者や教授などが定年になった途端に引きこもりになる場合があり、ひきこもってしまう人がおおい。

子供らが心配してなんとか外に連れ出そうとするのだが、無駄であるー彼らは動こうとどないのだ。この変わり目に、アルツハイマーになっていく人も多いだろう。

 

定年になった途端に自分は誰にも評価されず、無能な人間だと思ってしまうらしい。何もしない非生産的人間はクズだ, というように、感じてしまう。

大人の引きこもりも増えているのである。さまざまな職種の大人が、何かをきっかけに、仕事を辞めてしまう。そしてそのまま家に引きこもる生活になるのだ。

人生の大きな傷と矛盾を抱えて、堂々巡りとなるその心に、親たちは不愉快に思いながら世間様には 肩身の狭い思いを抱く。

 

だが筆者は、本当に無生産で仕事をしていないことがそんなに悪いことだろうかと、問うている。

今日1日、無事に過ごし、ありがとうと気持ちになれば、彼らにも、居心地の良い家になるのではなかろうか。その場所を奪うことは、酷過ぎると言うものだ。

 

 

 

5080問題というものもあって、何かと当事者らを焦らせているようだが、今一度、広い目で、引きこもり、閉じこもりの方々のことを、心に留めおきたい。