ジュリエットビノシユが娘役である。わたしゃこの二人の女優の対決バトルのことか思ったら、
母と娘の役であったとは!ね。
この母と娘の間には昔から確執が存在していたー常に冷ややかで皮肉な表情で母に接するむすめのビノシュ。
一方ケセラセラのパリっっ子であるカトリーヌは、それに気がついても知らん顔である。
皆が、カトリーヌの家に集まって、彼女の書いた「自伝の出版」を祝うと言う。
本の題名は「真実」といった。娘は、ほとんど仕事で留守をしていた母に代わって、サラという女優に育てられたと言う。家族はこの本には本当のことが書いてないといって母を責める。
80才に近いドヌーブ本人が実年齢を演じる映画に出る。その映画の内容子供の頃母親に捨てられたようにして育った娘が、現在は80さいになったというSF物の不思議な話だ。80才の娘役をやって、ドヌーブは初めて我が娘の辛さに気が付きハッとなったと言うことだ。ママ 、行かないで、ママともっといたいのに!と。ドヌーブのママは年を取らないで宇宙船で暮らしている。
歳をとらずいつも美しい母と会うたびに年取ってゆく娘。面白い話だ。
ビノシュの浅黒い皮膚と、シュークリームのようなドヌーブの肌。金髪の髪はたっぷりと有り余って重く波打っている。
コレは夢だろうか。小太りになった体を揺すりながら、演じるドヌーブに誰も文句は言えぬはず。
フランスの至宝と言われるほど美しかったドヌーブを知らない人は多分いないくらいだ。
息子は、誰それ?と言っているが。
最後はハグしあって愛を確かめ合う二人ーで終わる。
どう感じるかは観る人の自由と言った映画になっている。木々にさやさやと風が通り抜けるような軽さのある作品には好感が持てた。
ドヌーブとビノシュという大物を二人も捕まえた是枝だ。ようOKしたわ。ah bon?(really?)