今朝ドラのオチョやんこと、浪速千栄子の短い伝記ですわ。
花菱アチャコと公開ラジオ番組「お父さんはお人よし」で、人気を博した。12人の子供を育てる母親役だった。浪花千栄子の独特の大阪弁は、一つの立派な文化といえるものだろう。
だれも真似のできない不思議な雰囲気。彼女が画面に出ると、ピリリと画面が引き締まる。下女、乳母の役などが多い。蜘蛛の巣城の妖怪役も。
学校にも行けず文字があまり読めないことも隠さず現場に徹した。
苦労して夫の天外と松竹喜劇を立ち上げたのも束の間、天外とは離婚した。
天外は、春団治などを演じ、藤山寛美の父親と言われている人でもある。
彼女はこの別れをとても辛いものとして感じ、生涯忘れられなかったようだ。
ラジオかテレビで、この二人を会わせての会談がとり行われたが、双方歩み寄ることもなく、冷たい握手で終わった。
引退後は養女と料理屋、旅館を切り盛りし、66歳で旅立った。
子供の頃竹の中で過ごし、竹の中で夢見た千栄子は、竹を愛し、店の名も竹生とした。