スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

インテリア (interior) 1978年  ウディ アレン監督

インテリアの仕事の母親には、幸せそうに見える家庭があり、3人の娘もいた。。この母親イブは、とても完璧主義で、冷たい感じさえすることがあった。長女は詩人、次女はコマーシャルの会社、三女は女優と、皆がそれぞれに生きているが、

やはり完璧なな幸せなどあるはずもなかった。父親はジョーイという美しく聡明な娘ばかりを可愛がり、何故そうなったのかも、冷たい妻との夫婦関係が影響していたとも見られる。きょうだいでの一人だけを偏愛することは、心の歪みから出ていると思われる。スッポコにも経験があり酷い結果が待っているだろう。

この映画は実に心理劇である。何故こういう微細な事がウディには分かるのだろう。家族でも当事者達にしか分からない微妙なことなのにね。

 

父親は、長年連れ添った妻と別居すると言い出した。常に命令口調の妻(娘たちの母)に、内心とても疲れていた。

その後、ショックで母親は自殺を図り精神科に入院、退院したがほとんど良くなっておらず、おかしな、わずらわしい行動が持続していった。娘の私生活にも口出しをしては嫌われる母親。

辛い病気も克服して再び仕事に戻った。だが、夫は帰ってこず別の女性と再婚すると発表。

再び大きなショックに見舞われる。

娘からも、「お母さんは病気とかではない。精神の中心が大きく病んでいる。歪んだ心を持っている。そして平気な顔をして、サラリと悪意のある言葉を言う。私たち娘はどうすればいいの?」

母親は、ふたたび自殺を図り海へと消えて行く。ジョーイも海へと追いかけたが、溺れて救出される。

父親が再婚したことで、このような大きな事件になったのだが、娘達との心の葛藤がもの凄い。

ずっと傷ついてきた子供達、いたたまれない子供達、でも母親はそんなことは知りませんです。自分の幸福や成功ばかり夢見ているのです。

見ていて身につまされる話ですね。命令ばっかしている女性、謙虚さのない女性の嫌われ度はひどいものだと。子供達もひどい影響下にあったと。

さすがよくできたウディのえぐった映画。最終的には、この不幸な母を許すことも救うこともできなかったことを、後悔しているんじゃないのかなあ…。実感だよ、ホント。

 

でもー、この三人娘のうちダイアンキートンはだーれだ?

 

 

インテリア [DVD]

インテリア [DVD]

  • 発売日: 2002/02/22
  • メディア: DVD