インテリアの仕事の母親には、幸せそうに見える家庭があり、3人の娘もいた。。この母親イブは、とても完璧主義で、冷たい感じさえすることがあった。長女は詩人、次女はコマーシャルの会社、三女は女優と、皆がそれぞれに生きているが、
やはり完璧なな幸せなどあるはずもなかった。父親はジョーイという美しく聡明な娘ばかりを可愛がり、何故そうなったのかも、冷たい妻との夫婦関係が影響していたとも見られる。きょうだいでの一人だけを偏愛することは、心の歪みから出ていると思われる。スッポコにも経験があり酷い結果が待っているだろう。
この映画は実に心理劇である。何故こういう微細な事がウディには分かるのだろう。家族でも当事者達にしか分からない微妙なことなのにね。
父親は、長年連れ添った妻と別居すると言い出した。常に命令口調の妻(娘たちの母)に、内心とても疲れていた。
その後、ショックで母親は自殺を図り精神科に入院、退院したがほとんど良くなっておらず、おかしな、わずらわしい行動が持続していった。娘の私生活にも口出しをしては嫌われる母親。
辛い病気も克服して再び仕事に戻った。だが、夫は帰ってこず別の女性と再婚すると発表。
再び大きなショックに見舞われる。
娘からも、「お母さんは病気とかではない。精神の中心が大きく病んでいる。歪んだ心を持っている。そして平気な顔をして、サラリと悪意のある言葉を言う。私たち娘はどうすればいいの?」
母親は、ふたたび自殺を図り海へと消えて行く。ジョーイも海へと追いかけたが、溺れて救出される。
父親が再婚したことで、このような大きな事件になったのだが、娘達との心の葛藤がもの凄い。
ずっと傷ついてきた子供達、いたたまれない子供達、でも母親はそんなことは知りませんです。自分の幸福や成功ばかり夢見ているのです。
見ていて身につまされる話ですね。命令ばっかしている女性、謙虚さのない女性の嫌われ度はひどいものだと。子供達もひどい影響下にあったと。
さすがよくできたウディのえぐった映画。最終的には、この不幸な母を許すことも救うこともできなかったことを、後悔しているんじゃないのかなあ…。実感だよ、ホント。
でもー、この三人娘のうちダイアンキートンはだーれだ?