宮藤官九郎脚本でなるほどと思わせる。まあ本格的な映画ではないけどね、そこが、彼の独特さである。底抜けに人の良い役のサダヲが、面白いのか。石田あゆみもうまいキャスティングしてあった。
皆若い、10年前の映画だから。
小さい時に、親に捨てられ、商店街のハムカツ屋の家で育てられたサダヲであった。いつもいつも笑顔で生きていて、人のためにはなんでもする心がけの良い善人であった。皆に可愛がられて、そのお返しに、また人助けをする毎日であった。本当の子供ではなかったが、ハムカツ屋を継ぐことまでして、
美味しいと評判で、それで生活でしていた。ただ心残りは、弟にあって見たいということであった。
ハムカツ屋の一人残ったおばあさんの石田あゆみは、認知症が、ひどくなっていた。
そんなところに子連れの女(ハムカツ屋の娘)が帰ってきて、結婚することになる。
ハムカツ屋はますます繁盛していた。女房もできて張り切るサダヲであった。
そんな折、弟がテレビにでていた。漫才の芸人になっていた。とても売れっ子で、すごい人気であった。
兄だと名乗るが、馬鹿にされる。でもめげないサダヲであった。
どんなことがあっても、まず相手のことを考える変人ともいえるサダヲ。
でも、ある日、自分を捨てた父親が店にやってきた。サダヲは、父だけは許せなかった。
おばあちゃんの石田が親を馬鹿にする者は許さん!と言って頭を叩いてきた。
本当はこのおばあちゃんが一番よくわかっているようだった。認知症も治ってしまう。奇跡的だ。
最後は家族で沖縄旅行に出て皆が新しい家族になって、帰って来る。
めでたしめでたしーで、幕が下りる。