スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

がんばらない 生き方 : 池田清彦著 2009年

池田教授は、生物学で、それこそ昆虫を極めてきた人である。学生運動の際に大学に籍をおいていたため、大学にはあまり行けなかったそうだ。好きな虫のために、どこにでも出向いてきた。

 

これはほのぼのとしたエッセイである。何かほっとするとおもう。

この狭苦しい競争時代において、うちの子は、負けない、きっとエリートコースに乗って、いいとこの会社に入ってなどと、親が勝手に作り上げていく人生、子供は小さい時から英才教育だ。こんなんで、

小さな人間になって社会の荒波に乗っていけるものだろうか。やれバイリンガルにするだの、大学院に進むだの、専門知識を学ばせるだの、バカスカお金を儲けるだのと、すごいことになっている。息をつく暇もない社会。

以外と、突然事故に会うこともあり、自殺もあると、筆者は、言う。

 

 

皆が、定年まで引き上げて、仕事に向かって頑張るという国民的スローガンに、がんじがらめにされ、働かざる者的な見方が一方的すぎるようだ。

つまり、自分に見合ったことを淡々をやっていくだけではだめなのか?!

学歴がなければ、人生ゼロなんて、アリエルノカな?!

 

過去の人たちは、もっとおおらかに、身分相応に生きてきた。趣味の世界が広く、例えそれが直接社会の利益にならずとも、人を潤して来たのだ。

たとえば、電車のプラモデル作りが、めっちゃ上手くても、それがどのように社会に利益を上げていくのかははっきりとしない。だが、本人は楽しみ、なごみ、一生懸命である。それが、何かの役に立たぬわけがないではないか。ふと、目にした人が自殺をやめるかもしれない。からね。

 

また現代のネット時代では、何でもかんでも検索して行って結構な時間と手間暇がかかっている。

何かをしようにも、パスワードとか必要だし、イエス、ノーで、進めていくのも骨折りだ。

そこを見落とさないで欲しい。ネットで婚活していては、常に相手を探すばかりで、本当の出会までに多大な時間がかかっているのだ。これでは本末転倒よ。

 

教授は頭の良い人を沢山見て来た。彼らは、頭がよすぎて、だいたい孤独であり、淋しい人生観を持つという。また短命なことが多いそうだ。これも円満な幸せではない。

5年後は、10年後はと、自分で未来の計画などしてみても、そのとおりにはならないだろうよ。

だいたい、  今日、明日1日の計画だってままならないものだ。

 

大学でも、すごくモテモテの男の学生はすぐにわかるそうだ。だがこのモテ男とて、幸福ではないらしい。不都合なことが、いろいろあるのだろうか。

まして公認とか行って不倫している男女は堕ちて行くかも。

 

国の言っていることを鵜呑みにするな。これは私も賛成!

今回の本は、色々考えちゃったよ。まったく、ご苦労さんなことです。

 

などなど、だいたい、一般の人たちに安心感を与えるようなことが書いてあって、これは故意にそうなのかよく分からんが、まあ、人生の色んなことが入っている幕内的お弁当のようだ。