二重生活とは何ぞや。夫 (長谷川博き)
が、他の女と不倫する。
妻子があるにもかかわらず。
同棲している大学生のカップルが浮気してしまう。
門脇麦と菅田将暉は一緒に暮らしているが、別々の事をしている。麦は哲学で、人間のことを知るためにある男の後を尾行して行く。その結果をまとめて、論文を書き、教授(リリーフランキー)に提出するつもりだ。修士論文だそうだ。心理学かい?
菅田は、ネットのデザインのような仕事である。かっこよかねー。
麦は男に深入りしすぎて、関係を持ってしまう。ろ 論文がこんなことに?
それを同棲相手の菅田に見られてしまう。男と2人でホテルから出てきたところを。
まずいねコレ。
それゆえに、菅田は、同棲を解消して、引っ越して出て行ってしまう。
要するに、麦はふられた。
これが、麦にとっては、大きな痛手であった!!
大都会に一人ぼっちだ。これほど、酷いことはのないだろう!
泣きながらも、論文を仕上げて、教授の家に行ってみたが、教授は、自殺してしまっていた!
あジャパー。
優しかったソフトな感じの男だった教授よ。麦さんよ、あんたが教授と結婚してあげれば良いのに!
彼は、母が亡くなるまえに、ある女優(西田尚美)に頼んで、嫁さんのふりをしてくれと契約していたのだ。
契約は履行され、女優は毎日お弁当まで作ってくれたのだった。
初めての、他の女の手作り弁当を食べたのだった。
結婚とはこのようなものか…。と擬似結婚をしみじみと味わう教授であった。
思えば、研究一筋に生きてきて、家庭の味わいなど何も知らず、なんとも、さみしすぎる人生であった。
女優との契約も切れて、女は、さっさと去っていった。
あっちからもこっちからも寂しさが一層強く迫って来て、教授は、人生に別れを告げた。
残念だが、やむを得ない死であったと思える。
麦は、菅田とも別れ、教授とも別れ、1人であった。
麦には昔好きだった人が、死んだという過去があった。麦も孤独であった。
気がつけば、季節は春になっていた。
気がつけば、何が二重なのかわからなかった。
朝ドラの時から、門脇麦の顔は、女優顔ではないと思った。いつも泣いているような。
顔が、口が、なんとも言えない表情に見えて、凝視できない女優の1人である。
教授の奥さん役になる西田尚美は、シャキシャキしすぎて、声に問題があったが、これは監督の不行き届きだと思う。監督は、耳もよくすましてほしい。最後まで気を抜かずに。