スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

マンガ どろろ 1967年〜68年 手塚治虫 漫画

どろろを見たのはテレビでのアニメであったような。ワテが12才の時だったなんて、信じられない。

頭が変なことになっていた頃だな。

手塚の作品の中では、一番好きなものだと思う。火の鳥や、ブッダなどの長編ものもあるが、主人公のキャラをうまく出していて、旅をする流れ者というのも気に入っていた。

 

 

アニメの百鬼丸に、憧れていたような。風にはためく着物の裾が、素敵であった。

どろろ」という少年と一緒に旅をする百鬼丸は、生まれた時に、悪魔との取引で、目も鼻も他のものも全てないままで生まれて来た。それは殿様であった父親が、天下を取るために、子供を悪魔に捧げたためだった。

骸骨のような体だったが、ある医者に拾われて、木の体を作ってもらい生きていったのだった。

 

妖怪を倒すごとに、足や手が生まれてくる。目玉も耳も生まれてくる。

初めてみる空、初めて聞こえる人の声、など、驚くことばかり。

初めて喉から声が出てきたときには、オー、オー!と大声をあげたのだった。

 

仏教では、目や耳や鼻や口は、無眼耳鼻舌身意とかいって、全て無であるといっているのだ。

なのにわざわざ、苦しみの元になる、目や耳、口を加えて付けていく話である。

ハテナ?と思った次第である。

わざわざ、苦を身に付けなくても良いのにと思うのだが。

 

そしてだんだん人間らしくなってゆく百鬼丸

 

相方の「どろろ」は相変わらずやんちゃで、「天下一の大泥棒」と豪語していたが、実は彼は女の子であった!

 

お別れが来た時、百鬼丸は、どろろに、「一度でいいから娘らしい綺麗な着物を着せたかったなあ」と、呟く。