グリニッジ天文台の調査も自分のものにする。その研究は世界標準時間を定めるための研究者がやっていた重要なデータであった。グリニッジ天文台もニュートンの支配下となった。ニュートンは自分の天才を神の力の様にかんじるのだった。
知的大泥棒だった。だがだれもイギリスの王立研究所には逆らえないのだった。ニュートンはそこの一番偉い人だった。頭が良すぎるのも困ったことである。頭が良いから難しい学説でも理解できるわけだ。しかし、ニュートンも過去に、他人から最も重要な学説において、同じことをされたのであるが。
ダビンチは法律上父親の子として認められず母からも切り離されて、不遇な運命に置かれた。しかし自然豊かなイタリアの土地を愛し、動植物を研究した。自然に学ぶことはとても大切なことを力説し、これなくしては、偉大な作品は生まれなかったのだった。親の愛に恵まれなかったダビンチにとって、マザーネーチャーこそが、かれを育てた母であったのだろう。
皆が子供の頃は不遇で、親がいなくて当たり前の哀しい時を過ごしたが、その才能に気が付いた大人達は手を差し伸べて、学校が続けられる様にしたりしている。
ジョブズは学校では多動で、成績も悪く問題児であり、しかも貰い子であった。あるひとりの女教師がジョブズに特別に目をかけてくれたのは、本当に幸運だった。宿題をしてきたら、ほうびにお菓子や現金までも与え、大いに褒めてくれるのだった。
かれは言葉で物事を考えたりはしないといっている。あれまあ、不思議なこと!イメージが優先するとのことだ。
いつも黙りこくり、じっと考えてばかりいる少年のことを、親はとても心配したらしい。
この様に何かおかしな変わったところを天才達は皆持っていて、深く大きな孤独を持っていたことが共通するのである。
どこか自分たちに似た面を持つ世紀の天才達である。障害はある意味、孤独を生み、孤独は天才を生む地盤であった。
天才を生んだ孤独な少年期 ―― ダ・ヴィンチからジョブズまで
- 作者: 熊谷高幸
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