そもそもウッディアレンっていう人の事あんまり知らないのよ。でもあの顔は忘れられないわ。ユニークな芸術家(アーティスト)といった風貌でどこかオドオドしたとぼけた男である。これが最先端をいっているという証なのか? ちか近、 アレンの映画を見て彼の傾向をみてみるよ。なんたって、彼は有名人だし、ちょっと気になる人なんだ。「アニーホール」は、結局よく分からずじまいだったし
主人公の男はコリンファースで、「王様のスピーチ」で王様になってた人だよ。
ただこの人、飛び抜けた美男子ではないのことよ。この人を起用したにあたっては、まあ色々あって、妥当なところだったのかもしれない。
彼は有名なマジシャンで、友人に頼まれて、ある占い師というか霊媒師のしょうたいをあばいてほしいとの依頼を受ける。美しい南フランスのプロバンスあたりの富豪の家に、その霊媒師は母娘でいて、その富豪の家を乗っ取ろうとしていると友人はいうのだった。
霊媒師に会ってみると、まだ若い華奢な娘だった。いろんな事をズバリズバリと言い当てられて、驚く。
彼はじつは理屈理論合理性尽くめの陰鬱な生活を送ってきていた。そのせいで、元カノとも別れたのだった。
霊などというものは、はなから信ずるに値しないとおもっている男であったのだ。
何処かに仕掛けがあるはずだと、探るが、タネも仕掛けもなく、死後の人と交流したり、ロウソクが浮遊するなど、信じられない事がいくつもおこり、とうとう有名なマジシャンは彼女はホンモノだと思う様になる。
彼女の魔法の真意を探って付き合ううちに、二人はお互いに惹かれ合うのだった。
女はうぶそうな顔で、私を女としてみてほしいと言い出すのだった
ただ彼女はふごうの後継息子に求婚されていた。やはり家を乗っ取るつもりなのだろうか。
改めて、主人公は、かのじょに求婚するが、富豪の息子と結婚すると言ってふられてしまう。
傷心の彼は去っていくしかなかった。
しかし、彼女を幸せにできるのは自分しかいないと確信しているのだった。この確信は、強く深いものだった。
いくらお金があったって、人生なんて、どんなものだ。毎日大きな船に乗って、あちらこちらとパーティーを催す毎日。それに息子は、なぜかヘロヘロの男で、よくあるバカ殿様風なのである。
こんなこんなで富豪を捨てて、彼女は最後の最後には、彼(コリンファース)のところにやって来るのだった。
長い映画であった。アレンは、伸ばしたねえ、この映画。
でもよく出来た映画だと思ったよ。
最後は、ハッピーエンドでほっとしたしねえ。