村の教会の入り口に捨てられていた赤ん坊は、12人の修道士達に世話をされてすくすくと育って行った。子供の名前は、その日の聖人の名に因んでマルセリーノと名付けられた。修道院の生活は、とてもシンプルで夜明けと共に起き、夕暮れになると寝るのだ。いたずらっ子のマルセリーノは修道士達を困らせながらも、とても愛されて生きていた。ただ問題は、母親がいないことと、同い年ぐらいの友達がいない事であった。
それについても皆が気を揉みあうのだった。いつのまにかマツセリーノは、架空のお友達を心の中に作り出すようになり、修道士達はさらに心を痛めるのだった。サソリに噛まれて命の危険があった時も皆が寝ず番で介抱しやっと回復に至った。マルセリーノには母と呼べる人も友達もいない。だが、マルセリーノは相変わらずのびのびとイタズラをして遊んでいたーたまには勉強も教わった。
ところが台所のパンや葡萄酒がなくなることが頻繁に起きてきた。見張をして犯人を調べると、マルセリーノが、パンなどを何処かへ運んでいることがわかった。決して上がるなと命令した屋根裏部屋に忍足で上がる彼を見つけて跡をつける台所さん。彼は食事係の修道士で、特にマルセリーノとも仲が良かった。
そこには十字架に止まっているイエスがいて子供の持ってきたパンと葡萄酒を飲んだり食べたりしている。
イエスは、お礼に、お前の願いをかなえてやるといった。
「僕は母さんに会いたい。それだけだよ。それから、イエス様 あなたのお母さんにも会いたいの。」
「直ぐにか?」「うん、今直ぐにね」イエスはちょっと考えてから
「それでは、眠らねばならないね。目を閉じて」
修道士が見た時は、十字架の上のキリストは消えていた。男の子はキリストに抱かれて天井へと上がっていったのだった…。
彼はまだたったの5歳。he's just only five years old. 教会の12人の修道士達はこの大きな奇跡にのぞけるほど驚いて、信じられないという様子で皆膝まずき息を引き取ったマルセリーノのためにただただ祈るのだった。12人の修道士らの頬は涙で満たされて、お互いにいだきあい、頷き合い、祈り合うのだった
このブログは、2度目になる。マルセリーノの歌もよい歌である。