この続悪名では、勝新太郎、、浪花千栄子など、他に有名俳優がてんこ盛りといった感じだが、ストーリーは、とても分かりやすいものだ。
知らんうちにヤクザ道に入っていた朝吉であった。
朝吉は若い時から、暴れん坊で、腕っぷしも抜きん出て強句、弱いものいじめを許さないので、村では誰もが知っていた。農家の出であったが、大阪に飛び出して、大阪では子分(田宮二郎)もできて、二人で、いきがって、なんとか生活していた。それぞれ所帯を持つようになる。朝吉の両親も、心配はするものの、彼の性向をどうにもできないと悟っていた。それほどの度胸のある息子だと、親も認めていたのだろう。
ところが、田宮は、よその島の若いモノに刺されて死ぬ。
お前だけは弟分として、ヤクザ業から足を洗って真人間になってくれと勝は頼んだのだが、やはり、
足を洗い、手を切るのは、容易なことではなさそうだ。その難しさが察しられることだ。
勝は、大きなシマの親分に気に入られて、シマのことを任されて、一人前の親分になった。
多くの子分を抱えて、お金のことで悩む勝親分。
商売気が無くて儲けを出さない勝が、気に食わなくなって追い出そうとするのだが、元彼女の故郷瀬戸内海の因島へと、二人で出発。
因島では、女の親分、浪花千栄子のもとに訪ねて行く。元彼女は、この浪花の組の、子飼の女であった。浪花千栄子は何もかも許し、勝には、お金を貸してやろうという。大親分になった勝には金が必要であった。「これはきれいなお金だよ、いつか利子つけて返してくれ」
切符の良い女親分、蛇のような女の蛇の善意と見えた。
地を這うように生きて来た彼女にしかできない演技、アドリブのような手の動き、目に焼きつくような気になる演技はやはり!という感じがした。
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