スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

ディストラクション ベイビーズ   真理子哲也監督 2016年 柳楽優 菅田将暉 小松菜奈  他

マリコ?、なんと変わった氏名でしょうか。内容も凄くて、二度ビックリです。

道徳とか、道理とかの意味づけもなく、それはそれでシンプルだ。

柳楽優弥は、何故だか、街で暴れていて、チンピラ達を殴りつけてはのしていった。だが、相手は数人、彼は一人。やられても、立ち上がる柳楽を高校生の菅田は、携帯に収めながら追いかけて行った。

菅田は、カッキーイと思って、彼について行く。二人で、町中の嫌な奴らを、殴り倒しながら、進む二人。歩いている女性達にも容赦無く殴り掛かる。このブス!バカヤロー!

警察に追われて逃げることになった二人、人質として、夜の女の小松菜奈を、盗んだ車に押し込み逃走し続けた。

とにかく、なぐる、なぐる、そして、殴られる!の連続だ。

柳楽には、弟が居たが、両親はいなくなって不明であり、松山の近所の男の家で育てられ、家を出て、放浪していた。

弟は兄のことが忘れられず、探し続けるも、町の暴力シーンのニュースで兄だと知る。

 

それはともかく、

小松を連れて、どんどん田舎に行き、農道を歩く老農夫を殴り、ひき殺すのだった。

小松も一緒になって、農夫を殺す。逃亡の三人の前には絶望の果てしか準備されていないようだった。

それから後はもうヤケクソのパワーで、車をぶっ飛ばし、他人の車にぶつけて、菅田に致命傷を与える。シートベルトなしの菅田は頭をぶつけて、この事故で血だらけの重傷を負い、その後

小松に殺された。事故られた車の男は、やぎらにに潰されて死ぬ。

 

 柳楽は、そのまま逃げて、地元の松山に帰っていた。祭りの夜であった。御輿を担ぐ勇壮な男達。

この故郷でも、かれは殺人を行い、育ての親と、お巡りさんを撲殺してしまう。

いや、柳楽の弟が、育ての親を、殴り殺した可能性もあった。

 

 

小松菜奈だけが、誘拐された女として助けられて、無罪で許される。本当は二人も殺しているのに。

 

若者の荒れ狂う狂気のような生き方を描いた映画だ。

余りにもめちゃくちゃで、絶望的な気持ちが高まって来る。彼らの人生が、他人事ではなくなる。

人生とは賭けであろうか。そうならざるを得ない運命の元に生きている人々もいる。破滅の高波が、彼らを、また我々にも襲いかかって来るようだった。

 

嫌なやつにも、嫌なことにも、ノーと言えずに、心がねじ曲がり、臆病な我々が、恥ずかしいと思えるような、気がしたのだ。

 

ディストラクション・ベイビーズ

ディストラクション・ベイビーズ

  • 発売日: 2016/12/07
  • メディア: Prime Video