スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

ルイス セローが見た自閉症  誰も知らない究極の愛

Louis Theroux  extremely love-autism ルイス セローはイギリスのジャーナリストという触れ込みだ。

イギリス人らしく、どんな奇怪なことにも首を突っ込んで、紳士のような顔をして、平気で人の家で取材するのだ。職業とはいえエゲツナイことである。だが取材によっては役立つこともある。

今回は、なんと自閉症の子供や青年の取材である。これが、何か研究に役立つとか、その家の人がお礼のお金を受け取るとかで、バランスを保っているのだろうが、この人は 知的な顔つきで、ハンサムだ。それが鼻持ちならない嫌な奴という気もする。

 

 

自閉症児のスクールがあって、そこではいろいろな症状の子がいて

社会に出る訓練もされている。

お買い物ごっことかタオルたたみとか、単純だが、少し根気のいる仕事に集中力を発揮している子も多数いた。スクールの廊下にはお店を模したショップがいくつも並んでいて、町の様子に慣れるようにしてあるのには感心した。学校の先生にも、教えるには大変な根気と気力が要る仕事である。

家では、本当に普通の綺麗なお母さんと、お父さんがいて、子供は、ぐにゃぐにゃしていて、返事もできなかった。癇癪を起こしては、大暴れするので、手がかかる。さっきまで色紙を触っていた子が、急に大声と共に大暴れする。薬を飲ませたりからだを抑えたりして対応する。大きな体の子もいて、殴られたら失神して倒れてしまうかもしれない。ジャングルの野獣のようにギャーギャー騒ぎまくる自分のの子供にどれだけの忍耐が試されるのだろうか。

子供の中には、やはり昼夜逆転の者がいた。この特徴は、きっと自閉症の特徴の一つなのだろう。

 

親たちは、毎日子供らのために、奇跡を待ちのぞみ、あらゆることをしているのだった。

そのことをexstreme loveと言っているのかな。

 

小説を書いている青年がいた。学校の中でも一番の優等生だ。ニックはある日突然しゃべりはじめた。「ママ」と言ったのだ。

その喜びを両親は話す。だが、優等生でいる事は、ニックにとって良い事ばかりでもないだろう。すばらしい言葉を話すことのできる青年。お母さんのお気に入り、いや自慢の子である。小説はなんというか、すごく変わった内容だった。すばらしい言葉の羅列というか、どこかしら風の抜け穴のような気のするものだった。本人はたいそう気に入っていて自信作らしいのだが。

ニック、素敵な子、もっとも健常者に近い。無理しないで頂戴。

 

親たちは子供と散歩に行ったり、ドライブに行ったり、ショッピングしたりは出来ず、差し迫った世話ばかりに明け暮れている。

子供とはコミュ二ケーションはとりずらく、常にグニャグニャしたり物凄く怒ったり、自分を殴ったりしていて、全く話ができないし、通じていないようだ。どうすればよいのだろうか。 かけられる言葉も無い家族たちである。