スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

同期のサクラ  第9話

9ヶ月間も眠っていたサクラが、ある日ポッカリと目覚めた。病院ではリハビリが行われて、なんとか麻痺も解けてきた。だがまだ指がよく動かない。

キーが早く打てなかったり お客に面と向かって注意したりで、とパートのコンビニでも解雇になる。何社か面接をした会社も、全て落ちてしまい、肩を落とす。自分の経歴などを正直に喋るために、どの会社もサクラを落としてしまうのだった。

 

そんな桜は、自分も少しは明るくならないとと、同期の4人を呼び出して家に招待する。鍋を準備して待つサクラ。だが、忙しくて、誰も来てはくれなかった。

眠っているうちに、四人とも仕事に家庭にと環境も変わってしまい、いっしょに過ごすことも、以前のようには行かなくなっていた。

 

ひとりぼっちのサクラ。都会の孤独は、冷たく心を刺してくるものだ。

 

故郷の新潟に帰る決意をしたサクラの前に四人は集い、もう一度サクラを励ますのだった。

サクラがいかに、四人にとって大切な存在であるか。何もできない、運転免許さえ持っていないサクラは、自分はダメな奴と、言い張った。

何も持っていないからこそ、サクラの力は大きく、強く人の心を動かしてこれたのだよ、と仲間が言い返す。

やはりサクラは東京にとどまることにした。同期の友達もいるのだし。

力のないサクラ、四角四面の気性のサクラは、この社会ではとても生きにくい人間であった。

 

ただ友人たちは、サクラに人生を助けてもらった人たちであり、彼女に、絶大の信頼と友情を感じているのだった。

ここはほんと感動する場面だよね。

 

自分の経歴をバカ正直に喋ったさくらであったが、ある会社で、就職が突然決まったので、よかったと安堵するサクラ。その会社に昔の大会社の上司がやってきて、

この者を雇うのであれば、この会社との取引は一切やめると言ってきた。

慌てる子会社の社長であった。だが、もっと驚いたことには、上司はサクラに本社に戻ってこいと、告げるのだった。

上司の言葉は本当なのだろうか?

 

 

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