第一部に続き、ファウスト 第2部である。第一部も今一つあやふやな上に、2部となると、もう混沌の極みである。
ただゲーテは美しい作品をたくさん作っている大文豪であるので、そんなドンチャン騒ぎも許すしかなかろう。
ギリシャ神話の解説ばかり続くような気の遠くなるような、何の筋書きもないような内容である。
あらすじは、弟から事前に聞いていたのだが、全く読めない進み方であった。
ゼウスの娘である絶世の美女のヘレナと恋愛するが、彼女もむなしくなり、天へ上がっていく。
ファウストの秘書のワーグナーが、人間を製造してしまう。ホムンクルスという人造人間であり、
ガラスのビーカーの中で暮している。外では暮らせないときていた。
これが本当の、引きこもりの兄ちゃんの原型である。
または体外受精の医学である。これもメフィストが一肌脱いで出来上がったのである。
なぜこのように、おどろおどろしい物語になっているのか。魔女の参加して大暴れのもよう。
何がなんなのか、訳も分からぬうちに高みの大地の上に立つファウスト。
下を見下ろして、この広い土地と海を干拓して、人々が、皆、幸せに暮らせるよう な土地を開くぞ、と宣言する。
その中に少し盛り上がった丘があり、老夫婦が住んでいるのだった。正直者の農夫で質素に暮らす家。
それが気にいらないファウストは、あのこやがなくなれば、完璧だと言う。、
老夫婦に引っ越してもらうつもりが、2人の老人は死んでしまう。
新しい土地を老夫婦に与えて、今の小屋は引き払ってもらう計画であったが、予期せぬハプニングのために、死んでしまったのだ。ゲーテ作品には予期せぬ出来事が、時々出てくる。
悪魔のメフィストフェレスは大喜びであった。
そしてファウストは、目が見えなくなり見えぬままで、広い土地の仕上がりを待っていたが、
とうとうバタリと倒れてしまう。
ファウストの魂がもうすぐ手に入ると思った時、何処からか天使たちがやってきて、ファウスト の周りを飛び交うのであった。天使の愛らしさに、メフィストの心はメロメロになる。
彼の魂を、清い高貴な魂を、天国まで運んで行くという。メフィストはファウストの魂を得ることができなくなり、神様に負けたメフィストは、消えてしまう。
えーっ!ファウスト はそんなに清い人間だったのか。
かつては神様のお気に入りの人間だったファウスト 。その時のままの心が残っていたのかあ?
まあ、ほとんどのあらすじを、弟から聞いたわけであり、読んだと言っても、大文字書籍。
ゲーテ にしては、空きだらけのデクノ棒で、何が面白いのか、分からんちんであった。
若い時から書き上げて、80才すぎても尚ファウスト にこだわったゲーテであった。