スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

ファウスト第二2部   ゲーテ著   池内紀(おさむ)訳

第一部に続き、ファウスト  第2部である。第一部も今一つあやふやな上に、2部となると、もう混沌の極みである。

ただゲーテは美しい作品をたくさん作っている大文豪であるので、そんなドンチャン騒ぎも許すしかなかろう。

 

 

ギリシャ神話の解説ばかり続くような気の遠くなるような、何の筋書きもないような内容である。

あらすじは、弟から事前に聞いていたのだが、全く読めない進み方であった。

ゼウスの娘である絶世の美女のヘレナと恋愛するが、彼女もむなしくなり、天へ上がっていく。

 

ファウストの秘書のワーグナーが、人間を製造してしまう。ホムンクルスという人造人間であり、

ガラスのビーカーの中で暮している。外では暮らせないときていた。

これが本当の、引きこもりの兄ちゃんの原型である。

または体外受精の医学である。これもメフィストが一肌脱いで出来上がったのである。

 

なぜこのように、おどろおどろしい物語になっているのか。魔女の参加して大暴れのもよう。

何がなんなのか、訳も分からぬうちに高みの大地の上に立つファウスト

下を見下ろして、この広い土地と海を干拓して、人々が、皆、幸せに暮らせるよう な土地を開くぞ、と宣言する。

その中に少し盛り上がった丘があり、老夫婦が住んでいるのだった。正直者の農夫で質素に暮らす家。

 

それが気にいらないファウストは、あのこやがなくなれば、完璧だと言う。、

老夫婦に引っ越してもらうつもりが、2人の老人は死んでしまう。

新しい土地を老夫婦に与えて、今の小屋は引き払ってもらう計画であったが、予期せぬハプニングのために、死んでしまったのだ。ゲーテ作品には予期せぬ出来事が、時々出てくる。

悪魔のメフィストフェレスは大喜びであった。

そしてファウストは、目が見えなくなり見えぬままで、広い土地の仕上がりを待っていたが、

とうとうバタリと倒れてしまう。

ファウストの魂がもうすぐ手に入ると思った時、何処からか天使たちがやってきて、ファウスト  の周りを飛び交うのであった。天使の愛らしさに、メフィストの心はメロメロになる。

彼の魂を、清い高貴な魂を、天国まで運んで行くという。メフィストファウストの魂を得ることができなくなり、神様に負けたメフィストは、消えてしまう。

えーっ!ファウスト  はそんなに清い人間だったのか。

かつては神様のお気に入りの人間だったファウスト  。その時のままの心が残っていたのかあ?

 

まあ、ほとんどのあらすじを、弟から聞いたわけであり、読んだと言っても、大文字書籍。

 

ゲーテ  にしては、空きだらけのデクノ棒で、何が面白いのか、分からんちんであった。

若い時から書き上げて、80才すぎても尚ファウスト  にこだわったゲーテであった。

 

新訳決定版 ファウスト 第ニ部

新訳決定版 ファウスト 第ニ部