スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

必死剣 鳥刺 豊川悦司主演 2010年 平山秀幸監督 藤沢周平原作

スッポコは鳥刺しの話を、よく父から聞いた。父は鳥刺しの話がなぜか大 好きだったので、勝手に話させておいた。

年に3回は機嫌よくうれしそうに話すのだった。現在もあるのだろうか、こんな鳥刺しなんて。昔は、モチ(モチの木の樹液)と竹で小鳥をとり、売ってお金をもうける職もあったらしい。

 

豊川は、鳥刺しの名人だった。それだけでなく、それを隠し剣として鍛えていた。

彼の亡父は、体を鍛えるためには鳥刺しが良い。この技を鍛えておけ、といっていたこともある。

あっという間に、心臓をついて相手を殺すが、この技を使うときは、「自分も死んでいるのだ。」と言う。

それほど究極の剣であった。

 

城で殿様に仕えていたが、殿の寵愛する妾を切ってしまう。この妾は、財政を浪費で傾かせるような存在であった。妾が死んで、しばらく謹慎の身であったが、

その後許されて、再び、城で、殿様の一の護衛として勤めた。

だが、悪い家老に騙されて、皆から殺されそうになる。

一人として味方はいない。何十人もの家来が、襲いかかるがが、しぶとく戦う悦司。

とうとう生き絶えて、ガタンと動かなくなる。

その後、家老が死んだ悦司の側まで来て,「恨むなよ」という。

その時だった。死んだ筈の悦司が、サーッと動いて、家老の心臓を剣で、刺し抜いた。

あっという間の出来事で、殿様も、家来も、驚き慌てる。

 

鳥刺しの剣は、死んだ時の必死剣、という言葉通りであった。

 

豊川主演にしては、結構渋めの映画で、藤沢の原文を壊さぬように努めているようで、良好だ。

女とできてしまうのはまあ、シャーないと言うわけで。

 

 

必死剣 鳥刺し

必死剣 鳥刺し