二人の老人が、トロトロ活躍するお話だった。
往年の名優ジャックレモンとウオルターマッソーは、幼馴染だが、喧嘩ばかりして、お互いに、間抜けとか阿呆とかと言い合っている。
そこに綺麗な中年の女がご近所に引っ越してきたので大騒ぎになる。
二人とも、妻を亡くして久しく、女が恋しかったのだ。女の優しさ、まろやかさ、そんな些細な仕草が
胸に突き刺さる。しかもその女は、ムチムチした肉体のとびきりの美人であり、旦那を亡くして一人暮らしの気ままな生活であった。
まさか保険をかけて旦那をころしちゃったとか?謎が多く、不思議な雰囲気の女であった。
男二人は、競争して女を自分のものにしようとせめぎ合うのだが、いかんせん、体が、ホルモンが言うことを聞いてくれない。気ばかり先走って足はもつれ気味である。
この二人の老人のやっていることに、見ている者も、そうだよなあ、年をとるとこうなっちゃうのよ、と相槌を打ってしまうのだ。
女は、ハンサムなジャックレモンとできてしまい、ウオルターは、泣く泣く引き下がる。
レモンが、張り切って、部屋で、踊るのが、笑えた。
女はジャックに保険をかけて、殺しちゃうの?とヒヤリとする。
そして、女とレモンは新婚旅行に出るのだった。ジャックレモンが、老人に役を楽しそうに演じた、というのが一番嬉しい一品である。