スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

楊貴妃 坂東玉三郎 舞踊

数週間前に見たのだが、白い絹の服を着て、それは中国風で長いワンピースで、刺繍が美しく刺してある。

また、袖がとても長く、タラーンとした袖口であり、これが、踊りとマッチしていた。

高貴な人は、労働はしないので、手は衣服の中に包まれている。

 

皇帝の使いが来て、里の方に逃げていった楊貴妃を探しに行く。

ここが楊貴妃の育った場所か、と楊貴妃の幻の切れ端でもと探す家来であった。

幻もがや、幻もがや、幻でもあったら欲しいものだ!という意味である。

 

そこに、楊貴妃の幻が本当に立ち現れる。家来は、感嘆して眺める。

絶世の美しさの女性とは、本当はどのようなものであったのだろうか?

玉三郎は、そこで、いっとき、美しい舞を踊って見せる。

それでも、真実に、到達しえない苦しみともがきが、彼にはあったはずだ。

誰も想像しえないものではないのか。

淑やかで、秘めやかで、チャーミング、言葉では表しえない、神仏のギフト。

ありえないものでなければ、玄宗皇帝であってもなくても、寵愛はしまい。

朝とともに、消えてゆく星の瞬きのような儚さの中の一瞬のきらめきは、永遠と同じ価値があった!

玉三郎にとっても、この楊貴妃には、特別な思い入れのある舞であったようだ。

 

 

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