スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

宇治拾遺物語 第2巻 ー13 成村強力 の学士にあうこと

京に、成村という相撲取りがいてすごく強かったそうだ。全国から相撲取りが集まって大会を開くのだが大人気であった。

成村は皆を連れて京の街をそぞろ歩いていた。ところが東門にて大学の学士らが大勢たむろしていて、門を通してくれなかった。頭にきたなり村は、一番小さい学士が威張って号令をかけているのを見た。

学士らは国のエリートの卵であるから無茶もできぬ。

だが、あの小さい学士は一捻りだと思い、次の日、成村らは大勢の相撲取りを連れて門にきた。

学士も大勢いてあの小さい学士がやはり真ん中で睨んでいた。

あいつの尻を蹴とばせ!と成村が言ったが、ぎゃくに大きな相撲取りは、棒のように投げられてぐちゃぐちゃになってしまった。

恐ろしくなって皆が逃げたが、その小さい学士が、成村を追いかけて来て、土塀へ駆け登って逃げる彼の足首をひねり、踵を靴ごと奪って行った。

成村はダメになって逃げ帰った。大出血にて、大騒ぎであった。

 

 

親方に「凄い奴がいるが、学士である」と報告した。

後で、親方らがその学士を探し訪ねたが、結局何もわからなかったという。

 

うちのパパ曰く、それは京の鬼ではないの?

なるほどね。

 

ソーラーまんまる相撲取りさん

ソーラーまんまる相撲取りさん