スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。映画の感想を書いていきます。(^o^)

虹泥棒 1990年 ホドロフスキー監督

おもしろい題名ですな。それに出演者にも注目ですよ。ピーター  オトュール(アラビアのロレンス)が出ているのよね。気のおかしい、メレアーグラという初老の男である。こいつは、ドイツの大富豪の、甥っ子とかなんだが、何故だか、子供の時から変で、奇異な人間であった。

大人になっても、世の中に全く馴染まずに、地下の下水道のトンネルの中に住居を構え、世捨人となっている。ただ、彼には活動的な泥棒の相棒がいて毎日食べ物を地上からかっぱらって、彼に持って帰って来てくれた。こんな素晴らしい相棒は、実は、メレアーグラが、大富豪の親戚で、莫大な遺産が舞い込むと言うことを、きちんと計算に入れていたからであった。卵、ソーセージ、ワイン、肉に、フィシュと、生活の必需品を盗みで稼いでいた。相棒の名前ははデュマという。

メレアーグラは、地上にはほとんど出ずに、哲学的なことや、神のことなど考えて、優雅な暮らしを営むのだった。

一体どちらが主役なのか。やはりオトュールに軍配があがってしまうのだが。

彼には生活力が、ほとんど無くて、現実的なことはなにもできない奴であったが、監督は、こんな人間が描きたかったのだろう。

大富豪死亡という知らせを聞き、デュマは動いた。大富豪の家のあるドイツに行くためだ。外に出ると、恐ろしい嵐で70年ぶりの大洪水だというではないか、やっと汽車に乗ったが下水溝にいるメレアーグラのことが気になって汽車から飛び降り、彼のネグラの下水溝へと急いだ。しかし凄い雨だ。雨が水になって下水溝に流れ込む。もう手遅れかもしれないと思いながら、必死で下水の中を泳ぐデュマだ。

このゴウゴウと流れる水が、下水(ゲスイ)かと思うと、何かゲンナリなるので、綺麗好きな奥様には似合わない映画である。

野生児のスッポコでも、ええ?これ大丈夫かなと、すごく不安になる。ただ、レ・ミゼラブルのパリの

下水溝の場面を思い出して耐えるしかないのであった。

さて、今度は二人して水の中を逃げ惑うのだが、これがまた、ひどいので、大変だろうなーと心配になる。水で冷えて、肺炎にでもなったらどうするの?だけど二人ともとってもタフで、びっくりです。

ただ愛犬のクロノスの死骸を水に流してしまい、慌てるメレアーグラに、デュマは、犬はとっくに死んだんだよと、叫ぶ。

死んだ犬が、骨と毛皮だけになってもまだメイアーグラは、生きているときのように可愛がって片時も離さないのだった。

 

とうとう、大洪水の中で二人の別れの時がくる。デュマのみが助かりメレアーグラは、水の中へと消えて行った。

彼は欲を持たず、a paradise of  eternity  永遠の楽園を追い求めていた。デュマは、そんな彼のことが

本当は好きであった。お金目当てに付き合っていたのだが、最後には、見えないものへの熱い心が芽生えるのであった。

涙をたたえて、とぼとぼと歩くデュマの目に、不思議なものが見えた!

メレアーグラが、可愛がっていた犬のクロノスが、川を泳いでいたのだ。

クロノスはとっくに死んだはずだったのだが、デュマの方へ、どんどん泳いでくるのだった。

デュマの喜びようといったらなかった。まるで、相棒のメレアーグラが生き返って来たような大騒ぎである。

奇跡のような犬と共に、デュマは橋を渡っていく。一人と一匹は、もう、なにもいらなかった。大富豪のお金なんか、必要としない。

空には、綺麗な虹が🌈かかっているのだった。

 

 

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