スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。映画の感想を書いていきます。(^o^)

リアリティのダンス アレハンドロ ホドロフスキー 監督 2013年

アレハンドロという監督と同じ名前の少年が出てきます。これは監督の自伝の様なものです。とても美しい子。

ですから、はっきりとしたストーリーというものではなく、その時々の思い出を繋いでできたものだろう。

母親は、乳のでっかい逞しい女で、アレハンドロを自分の父の生まれ変わりだと言い張っていた。そして、我が子を「お父さん」と呼ぶのだった。

そしてロング金髪のズラを子供にかぶせて、とてもとても可愛がっていた。この子の父親は、サーカスの芸人で、ユダヤ系の人間である。ユダヤというだけで、世界中どこでも差別されるのだが、それに負けずに生きるのが彼のモットーであり、男らしくマッチョな生き方を自分の息子にも強制している。芸人なのにね。

この世の苦難に負けないようにと願ってのことだとは思うが。

まずこの金髪を取り去ることから始まって、父のハイメ(このハイメって名前やめて、ほんと、これって敗退する芽のことか?hide隠す、隠れるのイメージも入ってきそうだし)は、いろいろな酷いことを言いはじめる。それをアレハンドロは、ひとつひとつ、クリアーしてゆく。歯をくいしばり、気絶してでも、父の言葉に従うのだった。父の存在は強く絶対的なものだったのだね。

母親の方は、変わり者で、店をひらいて雑貨を売っていた。店は主人のハイメの名義だが。

ただ、この人は話す言葉がすべてオペラの歌のようになってしまうのだった。歌いながら喋るので、大抵の悲劇も、なんとかなるさーと言った感じになるのがよかった。

相変わらず、この映画にも本物の障害者の人達が多数出演している。監督の友達かなあ?

ハイメは、町の消防団というか自警団にはいり活躍しようとするがなぜか思うようにいかず、ユダヤ人は火事も消せれないといってののしられる。と言うか、実はこの辺りから、話の筋を見失いよくわからなくなったんです。本当は、町にペストが流行って人がゴロゴロ死んでゆき、死体を焼いたり感染した者を排除(殺す)、しごとだったらしい。だが父親が感染してしまい、死にそうになって家にかえってくる。「わしも皆に殺されてしまう!」

「わしはもうだめだ。俺は臆病で、弱い男だった。」かれは死にそうになりながら、そう呟いた。

「お父さんは強いよ。誰よりも強いんだ。勇敢で立派な男だよ」ママも、息子も必死になってハイメを励ますのだった。こんなのは、監督の本当の経験ぽいとおもう。まあペストではないが。

ママは不思議な人で、愛するハイメを抱きしめ、感染も怖れていないツワモノであった。そして、必ず治ると言うのだった。そして、ハイメは本当に治った。奇跡が起こったのだった。

政治の不安定から、父親は、1人で、家を離れるのだった。それを見送る妻と息子であった。父が出て行って2人だけの生活になった。

そんなある日、母親は、透明人間だと言って、全裸になり、丸出しのまま男たちの集まるバーにはいってゆく。とにかく乳がでかい女だ。

大きな胸と、ヒップを揺すりながら歩くが、男たちは気がつかない。透明人間だからだ。息子は、それを見て、勇気を得て、もうあんな男らも怖くないと思えたのだった。

そんな中、ハイメも全裸にされ、ひどい拷問に会い苦しんでいた。この辺りから、全裸まつりである。

やっぱりね、といった感じである。 

家に残った2人はハイメの帰りをずっと待ち続け、息子は「もうパパは帰ってこない。それどころか、パパは死んだのかも」と言う。

するとママは歌いながら「この胸に耳を当てて聞いてごらん」と言っうのだった。胸に耳を当ててみると「あ!パパは生きている!それどころか、パパは今帰っている最中だよ!」

そのとおりであった。ママの言うとおりである。女の胸にはこのような不思議なものが入っていることがある。

男たちは、説明のつかないものは、幼稚であるとして無視するのだが、この監督のすごいところは、女の胸の内をよく知っているところである。知り過ぎである。

さいごに監督の独白であるが、大人になっても子供の頃に見た夢を、追い求めていく、そんなものが、心にダイヤモンドのように眠っているのだ。永遠の子供が。  とおっしゃっている。それが生きるというものだ、と。

ただ、ユングは、それについて、警告をしています。現実と見合っていないと大変なことになると。

それが無意識であればあるほど。

だが、もう、老人王国の日本では、大それた事もそんなにできないとは思うのだが、どうだろうか。

せいぜい国に騙されないことだ。騙されて金をとられませんように。

 現在、87歳のホドロフスキー監督が、幸せになれますように。 写真のおじいさんは、監督自身。

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