スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

本・依存症の真相 2008年 星野仁彦著

星野はこの手の本を多数出している。ちょっと多すぎなんじゃないの?でも文章はしっかりしているしなあ。著作権の儲けすごいじゃろな。
さて、依存症と、発達障害と、機能不全家族の3つが、大体においてワンセットになっているそうだ。機能不全家族とは、パパがアル中で、家族が小さくなって暮らしていたり、いつも夫婦喧嘩が絶えず、離婚してしまったりといった家庭のことをいう。または仕事にかこつけて、家族のことは、見て見ぬ振りを通す大人がいると、どうも子供はバランスよく育たないらしい。
そもそもそういうの大人というのは どうも発達障害の疑いがある。そしてそれらは残念ながら遺伝性が高い。大体、父親不在のケースがとても多く、これが家庭の変形の原因になっていることが問題である。男と女は平等と言っても、子を産み育てるのは女、それを大きく包み守るのは、男の役割だと思うのだが、それがうまくなされていないのである。現代の男の責任はとても大きいと思う。
早く気がついて、早く始めるほど、治療の効率も高い。後になるほどこじれてしまい治療困難となりやすいのである。たいてい親自身がハッショウであるので、子供のことに気がつきにくいということになり手遅れになりやすい。子供を過大評価して、負担を大きくしている場合が多いだろう。
そこで大きな問題が起こって、初めて腰を上げてもなかなか治りにくいことがある。まして、夫婦がバラバラで、全く協力が不可能な場合は悲劇となるだろう。

発達障害の人は、依存症になりやすい。自己評価が低い分、アルコール、ドラッグ、買物、拒食、過食、リストカット、毛抜きなどの中毒に傾きやすいのである。小学生の子が自分の毛髪を抜いて、ハゲになっていくのを見ている親も、辛かろう。だが、家族内の曲がりくねったストレスが、子供に出ているケースが殆どだ。例えばだが、パパの浮気に悩んでママが暗い気持ちで鬱的な心になっていると、子供はそれを敏感に反映して毛を抜きだすということだ。大人自身が病んでいて大人 が治療を受けるケースもある。子供は家族の鏡なのだ。
依存症は発達障害の地盤をもっている。本人を責めるばかりでは、治療にはならないし、逆に全く良くない方向にいってしまうだろう。本人を責めず、なおしていくやり方をを模索するのが近道である。
とはいうもののこれもかなり難しそうだ。知識も必要となることであるし。

手っ取り早くは、完璧主義の面のある人が多いので、「こんなもんでええだろう」と完璧さを求めないことにするのだ。
誰もが完璧を求めている時代だろうが、それがそもそも病気の始まりであると思えば、クールダウンして完璧をやめることができるだろう。
家族も、相手に完璧を求めるのはやめにして、自分自身が発達障害であると認めることだ。
また、素人判断で身勝手なことをするのは傍観者からは全く思慮も教養もない振る舞いにみえるものである。人の助言をブッ飛んで捨ててしまう人が以外と多い。人の声は耳に入りにくいのだろう。

勉強が良くできて、良い学校、良い就職というふうに、どこまでも追い詰めていくのは、ちょっと待って。まさに獲物を追い詰めるように、我が子を追い詰めるのは自分の首を締めているようなものだろう。
相手に怒ってしまうのは、相手に完璧を求めている時だとおもう。どちらにしても仲良くやっていきたいのであるから。

かいつまんで話したが、どうにもこうにも、素人には奥が深くまた治療の開発がかなり遅れた分野と言うか公にされにくい問題となっている。

依存症の真相―アダルトチルドレンとADHDの二重奏

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