スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。映画の感想を書いていきます。(^o^)

サンダカン8番娼館 1974年 熊井啓 監督

「からゆきさん」といって、日本の貧しい家の女が外国で売春婦となって働くというのが戦争中にはあった。口では簡単にいうけれど、どれほど辛い仕事かは明かされてはいない。
ドストエフスキー地下室の手記にでてくるひとりの若い売春婦も、これほどの絶望を未だかつて私は見た事がない、と作家に言わせたぐらいだから、それは想像外の辛いことなのだろうとおもう。
天草で暮らすオサキさんはもう年を取っているが若い頃はボルネオでカラユキをしていて、それはみっともなく、恥ずべきことなので、公にはしていなかった。そこにひとりの女性史の学者先生がやってくる。
実際に話を聞いて、本を書き、自分が有名になる目的であったとしよう。
その先生はおんなの栗原小巻だ。この人は最初から無視するべき人だ。
ときどき思い出したように全身が映り、腹も出てないし、ウエストもあるし、ヒップももひきしまっている。で?そんなことがいったい何なんでしょうか?映画と全く関係なく栗原小巻賛美劇場がはじまるんですよ。全身アップの時はわざとジーパンだったりします。ブルーの時と白のときがあります。驚きますねー。
結婚してないし子供も産んでないから、暇でフィットネスクラブで汗を流したりエステに行ったりしていたら、だれだって結構美しくなるでしょうよ。ときどき伸びをしてポーズ!
洗濯したような変な匂い(匂いがしてくる)の服を着て、出て来るのだからたまったもんじゃない。吐き気を催すようなわざと平凡な服だ。熊井がオーケー出したのか。
ボルネオのジャングルでも淡い水色(オエー)のサファリと帽子を着て歩くのだが、部屋でお茶を入れてるような歩き方はへんだよ。またその水色の服が、オエーと来るんだな。 ゲッ、これはなんだと思ったですね。裏山で、用をたす小巻様、、監督の意味するところは、まあ、小巻はワシの女じゃと言ったところか、汚いね。
高橋洋子と、田中絹代がもろ肌剥いで演技している中で、なぜなぜ栗原はかしこまってばかりで、自分をださないのか。喋り方も何かエクボの中から真珠を出しますと言ったような勿体ぶった四角い喋り方で、肩がこるのよね。なぜなのかなー?性格ですか?この喋り方がおかしいから、全部おかしくなるのかもです。
やっぱ蜷川に生き返ってもらって、カツを入れてもらわんとダメですね。
自分のことを原節子の再来とでも思ってるのかしら。

カラユキの話をオサキは話すのだが、ある夜日本兵がボルネオに集結上陸し、サンダカンの娼館に押し寄せた。オサキ達は一晩に一人30人の客をとらされた。溶けたようになって眠るオサキの枕もとに恋人の男がやって来て、すぐに去っていった。一晩に30人の相手をした不浄な女を見に来たのだった。お金を貯めたら、オサキをここから救い出しに来るからと言っていた初恋の相手はオサキをゴミのように捨ててカタギの女と結婚してしまう。高橋洋子は、何度もトップレスで頑張っていた。が女優って何でこんなに胸が小さいのって、すごくスッポコは怒ってる。特別小さくはないけど コレなら、どんなスタイルの服でも似合うわな。くそ〜!
オサキはすべてをあきらめるようになっていった。
しかし、日本に久々に帰ってきたオサキは、家族からも白い目で見られ、自分が体を売ってかせいだお金で、兄貴は家を建てていた。きんじょにもあいさつするなといわれた。みっともないからだ。外聞が悪かあ。所詮そこは、自分の家ではなかった。そして満州ヘと旅立って行ったのだった。ただオサキは自分で選んでそうなったのではないにだ。騙されて、海外に売られたのだから。

満州ではまともな結婚をして、男児が生まれた。つかの間の安定した生活も、夫が急死してまた日本に帰ったが、もう行くところもなく、島原の田舎の山のあばら家に一人暮らした。
息子も母親の過去が嫌で、一緒に暮すことを拒んだ。
そして戦争は終わり、だれもからゆきさんのことは言わなくなったし、そんな日本の恥になるような事には触れたくないといった風潮が戦後はさらに強くなったのだった。
そんなときに栗原学者先生が、おいでなさって、いろいろ研究のためオサキさんに絡んだのだった。
彼女は助手を連れていたが、「貴女、カラユキさんでしょ?」と言ったりしてかえっておさきを怒らせたりするアホーの女であった。あのアホーさは、小巻には似合ってますね。ほんまに。
小巻先生は、最後には、貴女に近付いた訳を隠していて、悪かったと 懺悔して泣く。自分の研究のため本にするために 近付いたのだと言って、謝るが、ここってあやまるところではないとおもう。自分を売り込んでいるように見えるので、ダメな演出だった。意味ないよ、泣いたって。
ただ、田中絹代よりすごい演技をしていた人がある。
サンダカン八番娼館のおかみのお菊さんだ。このすごい演技を見てほしい。
男装の麗人だったとしか知らなかったが、この様な迫真の演技で見る者をギュッとひきこむのだ。
これはびっくりの拾い物だった。屈折したターキーだからこそできた技である。
だから、スッポコはこれからターキーに関する本を読むことにするんだ。
それに、熊井は田中を海に入れやがった。あんな痩せた老人を。
ベルリン映画祭最優秀女優賞ももらったらしい。ただこの映画、ポルノでは全くないので、その気にならないことだ。  
熊井は難しい問題をコンパクトにまとめることができた。ただあの女のために作ったのではないことを祈る。