スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

映画 道

フェデリコフェリーニさんの道ですが、こんな呑気な生活ができたらよいのにとまず思いますね。

ザンパノは今のようなニートではありませんよ。ちゃんと仕事をしてるんです。旅芸人としての仕事を全うしているんです。女は監督の実際の奥さんなんだが、ジェルソミーナという女の役だ。
ジェルソミーナは生まれつきちょっと抜けていて、家を助けるためににザンパノに売られて嫁さんのようなことをしているんだ。ザンパノは、金も学はことさらないが、食いっぱぐれることもなく女にも飯をくわせるだけの甲斐性のある男だった。誰でもこの野生的なボロい身なりの自由人の彼に、惹かれていくのだ。そういうふうに作ってある映画だから。でも、なかなかこういう味はできないものを監督はできている。拍手。
のんきに旅をしていたが、ザンパノは、ふとしたはずみに、殺人をおかしてしまう。殺された男は、いつも、サーカス団で、ジェルソミーナをかばい、話相手になってくれていた唯一の友人であった。男だが、友人であった。ジェルソミーナは、彼に大変な満足をしていた。「理解してくれる人が、自分にも一人だけいるんだ」と。生前彼が、一緒に来ないかと誘ったが、
一本気で純粋な彼女は粗野で乱暴なザンパノについて行くしか生きるすべがなかった。純粋さといえば
ジェルソミーナはこれでも一本気な健気な性格をしていてザンパノを裏切ることは出来なかった。女の鏡と言えるだろう。辛抱強く、踏まれても踏まれても男について行くという心意気の爪の垢でも煎じて飲むが良い。いや、今の世の中、ポンポン離婚してしまう女がなんかいっぱい、うようよしているような気がしてね。いや私も仲間に入りそうなんですけど。しかし、殺人事件の後、彼女は、あきらかにおかしくなっていく。事件のことを思い出して、精神が追い詰められていく。やさしい気質というか、神経質なところを生まれつき持っていたように思う。そういうキャラの女優さんを使っているしジェルソミーナは、生まれつき感じやすく精神が繊細な感じの女として描かれている。、
わたしだったら、ザンパノに味方するがな。。一方、ザンパノは それほど気にもせず、いつも通りの生活を続ける。しかし、さすがに人殺しの罪をおかしたことは、荷が重すぎる。
彼女はもう何も出来なくなって、海辺で、捨てられてしまう。 ザンパノは現実生活にしばられていて、罪を贖うどころか、連れで彼を夫のようにおもっていた純真なジェルソミーナまで 捨ててしまった。
それで、彼女は海辺近くの人に拾われてそこで生活するも、やはり、精神的苦しみを被爆したようにうけてしまい、死んでしまうのだった。
数年後、ジェルソミーナが死んでいることも知らずに、のんきにまた、同じ町にサーカス団のいちいんとしてやってきた彼。偶然にも「ヘンテコリンな女が海辺にいたので、拾って帰ったが、何一つ喋らず病が高じて、2年前に亡くなった」ときいたのだ。
、かれは 胸を一気に突かれたようにショックを受ける。こころのバランスを失ったようになり
狂ったようになって酒を飲んで暴れ、彼女を捨てたまさにその浜辺の一隅で波に打たれながら、泣き狂うのであった。
かれもまた、道を走っていくうちに、知らぬ間にジェルソミーナを愛するようになっていた。それを自分で気がついていないままだったのだ。失って初めて、その意味がわかった。写真は大酒を飲み野原に寝たザンパノを気づかうジェルソミーナ。
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