スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

シェークスピアの「あらし」あらすじなど。

ミラノ公国の君主プロスペロは、弟やナポリ王などに国を追われて、ある無人島にたどりつく。美しすぎる娘のミランダも一緒だ。プロスペロは、蔵書の部屋に籠りっきりで、政治のことには無頓着であった。ために実の弟が政治を取り仕切っており、いつの間にか、国から追い出されてしまう。

しかし、山ほどの本を読みこなした彼には不思議な力がそなわるようになっっていた。つまり、本オタクであろうか。現実を捨てていたかれが、島流しになったのも、あたりまえのことだ。島に着いて、魔法のマントをどこから、拾ったのか、授かったのかもわからないが、彼は纏うようになる。すると、いろいろな魔法がどんな魔法でも望みのままにできるのであった。島に住むいろんな妖精とキャリバンという奇形の魔女の息子を召使いにして、魔法の力を倍増させていた。キャリバンは、魚と人間の身体をした奴で、なんかかわいそうなやつである。いつも掃除をさせられていて他には能がないようだ。
妖精は、かなりの神通力を持っていて、プロスペロのいうとおりに嵐を起こす。
難破させた船には、裏切り者のナポリ王アロンゾーや、実の弟たちがのっていた。
死んだであろう大難破の後、すべての人が生きていて、プロスペロの島にながれついた。
きらびやかな洋服はボロボロになっておらず、前よりももっと豪華に見えた。みんな妖精が、命令どおりにやったことであった。
ナポリ王はプロスペロに会うが、王子が見つからず死んだであろうと大きく嘆く。ナポリの王子は、生きていてプロスペロの娘と結婚を誓い合う恋仲になっていた。人々は魔法で島のあちこちにはなればなれにうちあげられていたため、お互い死んだものとかんちがいをさせられていたのだ。
しかしプロスペロは、すべてを許し、船を立ち上げて、みんなでのりこむ。
裏切った弟などもゆるしてやった。かれは、魔法のマントを脱ぎ捨てひとりの王としての心をとりもどす。許していなかったら、かれもまた地獄に行っていたことだろう。
ハッピーエンドである。シェークスピアの最後の作品ではないかといわれているが、言葉運びはさすが円熟しており面白おかしくかつ無駄の無い筆運びには感心する。いやらしい誇張もなく気品を感じさせられるのだ。マントはどこで手に入れたかだが、キャリバンの母の魔法使いが死んだので、それを引き継ぐことになったのだろう。
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夏の夜の夢・あらし (新潮文庫)

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