スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

服を作る モードを超えて 山本耀司 (デザインナー) 2013ねん

ヨウジ  ヤマモト といった方がいいかもしれない。山本耀司という名前も輝きのある名前である。

1972年に、「ワイズ」というブランドを立ち上げてからずっと第一線で働いている。ワイズかあ、なんか懐かしい。

1981年に、パリコレデビューしている。

彼の自然に逆らわない洋服のデザインは段々と理解されていった。

彼の母は戦後苦労して自ら服飾学校に入学して、洋裁店を作った。新宿のど真ん中の歌舞伎町であった。

そんな中で育った彼は母が働く姿をずっと見て育った。父は戦死していた。

ある日彼は学校の家庭科で、下着のパンツを作った。それを見た母はえらく感心したという。

きっとしっかりとした縫製で仕立てられていたのだろう。

現在の彼の来ている服は、本物の職人の様な感じであるから。

キッチリとした隙のない西洋のファッションに対してヨウジの服は空気が入った様な膨らみや、シワが多い。うごきやすいことだろう。

思いっきりカラフルな美しい作品が黒の作品の中で浮くでた様に印象に残る。

 

 

小学校ではカトリック系私立明星小学校で、フランス語も学び、絵画は長沢節のスクールで学んだ。

この様に、既に基礎ができていた様に思う。

苦労する母のために、芸大ではなく慶応に入学した。

 

日本の着物というものをアレンジしてパリで発表したが、彼は着物を使うに対してはあれこれ悩み考え続けた。日本の着物はある意味、独特過ぎて、また美しすぎるというか、そういうノスタルジーのようなものがあったのかもしれない。

日本人は、パリではほとんど評価されないのが普通であった。そんなパリに留学し、いろいろな目にあった彼。しかしパリは彼には第二の故郷となった魅力ある街であった。

パリに行くのはいいが、身を持ち崩したり、上手くいかずに精神を病む人達も多かったと、ヨウジは語っている。成功するというのはほぼ可能性もないことで、、物凄いエネルギーが必要なのである。

パリコレにあたらしい作品を出しつづける。これは大変なことらしい。

彼の作品は黒を基調としたものが多く、その服のラインをみていると何故かとても淋しくなるのだ。取りつく島もなく淋しく、ワクワク感がない。正直いうと、スッポコの感想はそんなものだ。

素人の批評なので気にすることもない。

 

つまり、一般受けしない、難解なデザインだということだ。かれにはかれにかんがえがあつってのことだ。

 

 

命をかけてやることが、この仕事。

服を作ることは、自分にとって宿命であった、宿命である。と言っている。

 

 

彼は職人カタギの様に見えるが、そういう人だとスッポコはおもう。違うだろうか。

そういう人は、大抵謙虚である。

常に働いている。より良いものを、またインスピレーションを求めて彷徨うひとである。

彼の着ている黒い服を見てスッポコはそう思った。絵を描くデザイン画を描くのもうまいのだ。あたりまえか。

北野武監督の代表作の服も大抵彼が製作指揮している。座頭市、ドール、ブラザー、なるほどとおもう。

彼の服は必ず人間に着せてから製作するにだそうだ。それほど人間の体とマネキンの体は違っているという。生地を手に取ったときから彼はすでに洋服の形が頭に浮かんでくるという。生地に逆らわない仕立てというものだろう。

彼は若い時は柔道などに熱中し、強くなろうとしていた。大人になってからは、バンドを組んで歌っていたこともある。レコードも出している様だ。聞く気はないが。

本は坂口安吾堕落論が愛読書であるそうな。わては、気持ちの悪い話だった様におぼえている。

ただ文章力がすごいらしく、美しいと、ヨウジはいっている。

 

世に受け入れられてからは、彼は超売れっ子になり世界中に彼の服を仕入れるバイヤーを持つ様になってお金も沢山はいってきた。この頃の彼は、とても忙しく、ほぼ何も覚えていないほどだったといっている。

 

ただ売れっ子になることと、彼のデザインを理解することは、別物であろう。

 

 

そんな彼の時代もリーマンショックなどで下火になり、大きな負債ができてしまった。

彼の知らぬ間のことであり、彼の会社は、他の会社が継続することになった。

 

 

フランスから勲章をもらったりアルバートホールで展示会を開かれたりと、

大御所になりマエストロなどと呼ばれることに何か変な感じがするとヨウジは述べている。

スッポコの好みとしては、川久保のコムデギャルソンはよく分かるが、ヨウジの服は、ハテナ?

という感じで感覚に入ってこない。だが、コムデギャルソンはちょっと、お客に媚びすぎのデザインだと思い、わては好きだけどキャンセル。

 

 

服を作る - モードを超えて

服を作る - モードを超えて

 
山本耀司。モードの記録。 モードの意味を変えた山本耀司の足跡を探して。

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ちぐはぐな身体―ファッションって何? (ちくま文庫)

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遠野物語 1910年 柳田國男

遠野物語とかくと、おっ!物知り、教養者と思われるのではないだろうか。

 

この話は民俗学者柳田國男の、面白おかしい人生の暇つぶしというか、お遊びが、教養になったというものだ。

 

どれもこれも変わった一品揃いであるが、とても短くて、弟のお気に入りのお話がある。

 

あるところに乙爺さんというのがいて、この爺さんはその地方のことならなんでも知っていた。

深山の伝説やら旧家の伝記やら、家の盛衰やら、地方の歌い継がれた歌などなど、なんでも良く知っていたのだ。

そういうものを、乙爺さんは皆に話したくて話したくてうずうずするのだったが、誰も聴きにくる者がなかった。

 

なぜなら、それは、爺さんが、臭くて、それで皆が近寄らなかったという理由らしい。

いくら良い話を知っていても、誰も知る事ができないという皮肉な話であった。

この話を弟がいたく気に入って面白がるものだから、わても、読んでみようと思った次第だ。

柳宗悦もそうであったが、聞いたまんまを変な脚色を入れずに書いているというか、その辺りに価値がありそうだ。

 

一家に一冊あっても良い本だのう、これわ。

桃源に遊ぶというのはこのことであろうか。家にいながら、深山に分け入ったり、神秘の獣などに遭遇できる物語である。そこに住む漁師とも知り合いになれるという事だ。

ただ、現実を忘れて、後でひどい目に会うスッポコであった。

 

遠野物語

遠野物語

 
[改訂新版] 口語訳 遠野物語

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クリニックで診る摂食障害 切池信男

結構信頼の置ける本だと思い、紹介する。これはだいたいほとんど解決法の見つからない症状というべきものだ。

どんどん痩せて行く我が子を見守る親はどういう親たちであろうか?

まさか普通の人ではあるまいと思う。何かよくない癖があるのだ。

わて自身がそうである様に、他の母親もやはりクレージーなのであろう。

 

いろいろな実際のケースを載せているのでわかりやすい。

 

学生時に症状が出るもの、就職後に症状が出るもの、結婚している5〇代の主婦にも症状が出る。

ということは50になってもまだ未熟で、若者の様な感覚があり、ぴったりした洋服などを着たがるらしい。

こうなるとなかなか不思議なものだ。人間はいつまでたっても煩悩に翻弄されるのだね。

だが命に関わる病気でもあるから、急を要する場合もある。

だがギャアギャア騒いでも無駄である。

病気の人はほぼ無自覚の様に見える。いくら脅かしてもムダ。

 

だが心の奥底からの親に対する命を張った挑戦であろう

 

親に変わってほしいと願う子供らの声であるからもはや変わって行くという前提で、子供も治って行くというものらしい。

 

親はいちいち患者のことを取り上げるのではなく、一応は彼らに任せて生活させる。

その中で、親たちは、自分たちの姿を顧みて、変わって行こうとしなければならない。

その二重奏が功を奏してゆくのである 。

どちらにしても、親の方がよっぽど変だという場合も多いと思う。

 

彼らは、だいたいが完璧主義の人が多く、何でもかんでも、「すべきすべき」で、かんがえてしまうのである。勉強すべき、学校へ行くべき、働くべき、等々。

自分が本当は何がしたいのかという部分は空白であり、満たされていないことが多い。

それを少しずつ満たしてゆくと、彼ら本来の、美しい色が現れてくるのであろう。

彼らの心は満たされて、懸命に夢を追ってゆくことになるが、そんな時にはすでに、病気は治っているのである。

 

クリニックで診る摂食障害

クリニックで診る摂食障害

 

 

 

マッド ナース 2013年

美しいほぼ裸のようなナースが病院の人をドシドシ殺してしまうお話。

主役はパス  デラ  ウェルタ という女優だかモデルだか知らないが、まあもっと脱いで大騒ぎしてくれればよかったと思う。

子供の頃ある事件で気がふれて、施設で育ったが大人になっても、その心はやはり気がおかしいままであり、ついには殺人を犯す様になる。殺人が自制できないのである。

そんな綺麗な美人の看護婦がいたら困るけど、男たちはメロメロになって殺されて行く。

女もその秘密を知ってしまうと遠慮なく殺されてしまうのだった。

病院は死体がゴロゴロと転がり、血しぶきが撒き散らされる。

だが彼女は逃げのびて、遠くに高飛びして、別の病院でまたナースの仕事を始めるのだった。

 

リミットオブコントロールでは、彼女は美しいヌードを見せてくれる。

彼女はずっとヌードのままであった。

 

ナースでは、それほどヌードを見せたわけではないし、きわどいシーンもほぼないのでつまらない。

代わりに殺人、スプラッターはどんどん出て来て目を細めて人格障害を演じている。

わてもあれぐらい綺麗だったら、人前で脱ぐだろうて。

 

マッド・ナース [無修正版] [DVD]