スッポコ谷の楊貴妃

もうすでに還暦女子。すっぽこだにで瘀血と戦ってます。ホテルの換気扇が嫌いすぎて旅行できないのが悩み。

ドトールコーヒー 勝つか死ぬかの創業記 鳥羽博道 2008年

1972年だ年に、原宿駅前に第1号店を作った鳥羽。お客様を大切にすることで 成功して来た。

ドトールを知らぬひとはいないだろう。

初めて飲んだ時は苦かった。でも、パン類はとてもフレッシュであった。

ただ初めてのセルフコーヒーだったので人がいっぱいだし、焦ってしまって、やっといっぱいのコーヒーを手にした時はホッとしたのだった。

苦いコーヒーだが変にフレーバーが入ってないのが落ち着くとは思った。

 

儲け本意の店はお客が敬遠する様になる、と鳥羽はという。

お客はとても敏感に店の様子を把握してしまうのだ。

何か問題がある場合は やはりお客に伝わってしまい、以後お客は足を遠のかせるのだ。

 

 

 

 

成功した鳥羽の元には どうすればお客がはいるかと言う相談がよくもちこまれる。

お客様本位の経営方針かどうかを見据える鳥羽である。

 

現在のショップ激戦区の中で、どうやってお客さまに入ってもらえるか 、考えなくてはならない事がまだまだ沢山あるのだといっている。

 

 

 

 

ロンドン世界陸上 2017年

ボルト最後の出場とあって、超満員の会場である。ロンドンはジェントルマンの国と習ってきたが そういったところも ボルトは気に入っていたのだろう。ロンドンを最後の地にしたのであるから。

 

結果は、なんと、金メダルが、米のガトリンで、銀メダルは  米のコールマンであった。

ボルトは、銅メダルという結果となった。

皆が驚いた事だろう。会場もどよめいた事だろう。

なぜならボルトに銅メダルなんて似合わないので。しかし、この銅メダルは すごく重いメダルであろう。金しかとったことのない男が 銅をとる。できそうでできない。ボルトはいわゆる、キリストの言った様に 「軛を下ろした」のである。この人がどれほどの大きなプレッシャーと戦って来たのかは、我々には知らされていない。

 

優勝したガトリンは、男泣きしていたな。前の北京オリンピックでは 惜しいところで、ボルトに負けてしまったのに、今度だけは、金メダルを手に入れたのだ。北京オリンピックの死闘は、スッポコは、

ブログにあげていた。負けて、泣いていたが、ボルトにもたれるように小さくなって握手を求めに行った。

 

今回も また、ボルトにもたれかかり、泣いていた。ボルトは、そんなガトリンをひっしと抱きとめていた。きっと、「ガトリン、さすがや、いやー良かったな。 僕も嬉しいわ。オメレトウ」

てなことでも言ったのかなあ。

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ニューヨークの王様 1957年 チャップリン主演 監督

チャップリン最後の映画らしい。アメリカで名作を作っていたが、老体になって、だんだんとアメリカの生活が体にあわなくなっていったのであろう。故郷の国イギリスに帰ってしばらく休んだ後で、手がけた映画である。

 この頃のアメリカは共産主義を駆除する運動がヒートアップしていた。共産主義者であれば、どんな人間であれ裁判にかけられ有罪となっていくのであった。このような非人道的なアメリカの行いを見て、チャップリンはつくづく嫌になっていたのであろう。

特にチャップリン人間性に基づく美しい映画を作ってきた人ではある。だからして余計にこういうことが耐えられなかったのであろう。

このニューヨークの王様ではそういうところが強調されて作られている。

ある小学生の少年がいてこの子の両親は二人とも共産主義者であった。そして赤狩りの警察に追い詰められていた。少年はこの両親の事をとても心配していた。両親がつかまって監獄に入れられてしまうのではないかと心配していたのだ。そこへある国の国王であるチャップリンがやってくる。

すると少年はチャップリンを捕まえて恐ろしい勢いでマルクスの理論やこの世の矛盾した政治の事等を得々としゃべりだしたのである。この変わった少年は一体誰なのであろうか。誰であれこのように天才いわゆ神童のようにマルクス共産主義の理論を喋れるものはいないであろう。自由学校の先生もこの子は天才ですとチャップリンに紹介したのである。

ニューヨークに来た王様はニューヨークの華やかで賑やかなお店とか映画館などを訪問する。都会の空気にそぐわないなんとなく滑稽なチャップリンの雰囲気が面白おかしく描かれている。

こういうところはやはりチャップリンはとてもうまい。

また偶然にテレビ局の人間と仲良くなりテレビに出て大人気になっていった。

だが大物のチャップリンはそんなことには惑わされない。いつもチャップリンチャップリンだ。

王様であるがモデスティーでいつも礼儀正しい。テレビの事はあまり大きく考えていないのだ。

上品なものである。

そうこうしているうちに冬になりあの天才少年が王様が泊まっているリッツホテルにやってきた。冬の雨に打たれ、まるで野良犬のような姿であった。心配した王様は自分のホテルの部屋まで連れてくるのであった。話を聞くと両親が警察に捕まり裁判になりきっと有罪になりそうだと言うのである。警察の追跡はこの少年にまで及んできていた。共産党員である両親の友人らの名前を告白せよ言われていたのである。裁判では両親たちも同じことを強いられていた。だが同志を売ることはどんなに責められてもしゃべらないと心に決めていたのである。

警察が少年を追って王様の部屋までやってきた。そしてとうとう少年は連れて行かれて

しまったのである。そして少年は同士の名前をしゃべってしまう。そうしないと両親が監獄に入れられてしまうといわれたからだ。

王様も自分の部屋に少年をかくまった罪で裁判所に呼ばれていた。もし遅刻などすると侮辱罪で訴えられてしまうのであった。急いでホテルから出たが、チャップリンは慌ててしまい消防用ホースの中に指を突っ込んで取れなくなってしまうのだった。長いホースを引きずりながら出廷してきたチャップリンは裁判所の人々からも呆れられてしまい、まずホースから指を抜くことをやるために水を出したのである。消防用のホースであるために水は勢い良く噴射され裁判所のあらゆる人々を水で洗ってしまったのである。結果なぜか無罪となりホテルに帰って荷支度をした。両親も執行猶予となり許されたのだった。

例の少年も無罪方面となりまた自由学校へ帰っていった。彼は両親の友達を裏切ってしまったことを深刻に受け取り、とても恥じていた。王様の前で涙がポロポロとこぼれるほどに悲しく悔しいのであった。

そんな彼を慰めて王様は執事と一緒に国へと帰っていくのであった。

この少年の出演がとても印象に残り不思議な子供だなぁと思うのである。

この少年に免じて、両親は許されたと思うべきである。

 

またチャップリンはぎこちない動きをする王様なのだが、警察の者たちはでっぷりとして隆々とした男たちであった。この対比的な演出がものすごく生きていてさすがだなと思わせる。

またチャップリンを弁護する弁護士がとても素敵でよく太った大柄の男でチャップリンを守ろうと必死にやってくれる姿が感動的であった。インテリらしく、よく太り、人柄が良さげであった。こういった人物たちはどうやって集めたのだろう。女も男も執事も、皆よくできている。ただテレビ局の女は少し軽すぎる気もする。

アメリカの赤狩りを通して、人間の良い面や美しい面を追求していった映画であると思う。

映画作りもやり終えて、チャップリンは 老兵は去るのみといわんばかりに、静かにさってっていったような気がする。

 

 

 

 

 

泥棒成金 1955年 ヒッチコック監督

ケーリーグラントとグレースケリーの共演で作られた映画.。ただ、ものすごい年代物だ。何しろスッポコの生まれた年に、カラーで撮られた作品である。赤ちゃんの時、砂ぼこりの舞う道路を見ていたすっぽこは、外国ですでにこんな世界が開かれているなどは知るよしもなくそのまま大きくなっていくしかなかった。日本の田舎の文化の遅れはひどいものだった。都会にあるものがほぼ何もなかったのだから。足を洗った大泥棒のケーリーは事あるごとに、警察に疑われ濡れ衣を着せられていた。そして追いかけられていた。そんな中で 大富豪の石油王の娘のグレースと出会い何か意気投合する。

泥棒だけれど、この男に惹かれるグレース。泥棒は、ハンサムで男らしく礼儀もあった。

ご令嬢のおメガネにかなった男ケーリーグラント。苦味走った渋い横顔が、スッポコの知っているオジサンにそっくりで、あわてて、どうしようかと思ってしまった。グラントの顔をガン見しては悪い気がしたのだ。

高価な宝石が盗まれて、彼のせいになり、濡れ衣を着せられる。濡れ衣を晴らすべく本当の泥棒を見つけようと躍起になった。とうとう本当の泥棒が捕まり彼は無罪に そして令嬢と手に手を取りあうのだった。流石に古いせいか、ヒッチコックのストーリーもいまいちスピードもスリル感も、手ぬるいものであった。これはグレースケリーと、ケーリーグラントに何か変に、遠慮してしまったとかであろうが

大監督のヒッチコックにもビビることがあったんだろう。

グレースにとってはこれ以後はモナコ妃となったため映画から離れたのだった。美しくも哀れな話である。女としての屈辱を味わい 自由をもぎ取られ、女奴隷のごとくの運命を受けてしまったことであろうことはたやすく想像できる事だ。

南フランスの美しい景色がとても悲しいものになったのだ。

 

 

 

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